公務員試験の面接ではほぼ必ずと言っていいほど問われるこの質問。
特に県庁職員志望の場合、単に「観光振興がしたい」「地元の活性化を目指したい」だけでは不十分です。
広島県庁の仕事は、各市町が担う事務とは異なり、広域性・公平性・長期視点を持ち、民間にはできない調整や政策立案を行うことに本質があります。
この記事では、広島県庁を志望する上で意識すべき4つの視点と、面接官がこの質問をする理由、さらに実際に内定者が答えた模範回答例3パターンを用意しました。
さらに面接で高確率で掘り下げられる「民間企業ではダメなのですか？」という質問への切り返し方も解説。
これを読むだけで広島県庁の面接対策が一段レベルアップする内容です。
もし、広島県庁の面接で自信を持って話せる志望理由を作りたいなら、ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
広島県庁の仕事を語るときに意識すべき「4つの視点」
広島県庁でやりたい仕事を語るときに絶対に意識したいのが、以下の4つの行政的視点です。
これを踏まえずに自分の興味関心だけを話すと、面接官には「行政の仕事を理解していない」と判断されてしまいます。
①：広域性と調整力
広島県には広島市・福山市・呉市など14市9町があり、観光振興、防災、産業振興、医療体制など市町村単位では解決できない広域課題があります。
県庁の役割は、こうした課題を複数の市町や関係機関、民間企業と調整しながらまとめ上げること。
単に「○○市でまちづくりがしたい」ではなく、広域での課題解決や市町村間の調整の視点が必要です。
②：公平性・中立性
行政は営利目的ではないため、住民の生活を公平・中立に支える存在。
都市部だけでなく過疎地域や中山間地域、子育て世帯や高齢者、交通弱者などあらゆる県民が安心して暮らせる環境を整えることが求められます。
③：民間が担えない領域
災害対応、防災インフラの整備、人口減少対策、医療過疎地域への支援、産業の基盤整備など、利益追求型の民間企業には担えない分野を支えるのが県庁の仕事。
これを理解せず「観光イベントの運営がしたい」だけでは弱く映ります。
④：未来を支える長期計画
広島県は2045年には人口が約210万人に減少し、特に中山間地域の高齢化率が5割を超えると予測。
こうした未来を見据えた持続可能な地域づくり、産業振興、防災計画を立て、今から長期的に施策を実行する力が求められます。
これら4つの視点をベースに、自分の経験や学びと絡めて「広島県庁で○○をやりたい理由」を語ると説得力が増し、面接官にも好印象を与えられます。
「広島県庁の職員としてやりたい仕事は何ですか？」となぜ聞かれるのか？
この質問には以下の意図があります。
📌広島県庁職員の役割を理解しているか
📌志望動機に具体性・熱意があるか
📌自己理解と行政の仕事の繋げ方を考えられているか
📌長期的な視点で県政に関わる覚悟があるか
つまり、ただ「○○が好き」ではなく、広島県庁ならではの広域行政の役割・魅力を理解して、実現したいことを語れるかを問う質問なのです。
広島県庁でやりたい仕事の模範回答例
①：地域医療・福祉の充実
私は大学で医療政策を学び、中山間地域の医療課題について現地調査を行いました。
安芸太田町では高齢化率が50％を超え、医療機関が遠くアクセス困難な現状を目の当たりにしました。
広島県庁は、市町村を越えた医療提供体制の構築や、ドクターヘリ・遠隔医療の導入など広域的かつ公平な医療施策を実施する立場です。
民間では採算が合わず行政でなければ実現できない領域であり、私はこの分野で、すべての県民が安心して暮らせる社会の実現に携わりたいと考えています。
②：防災・減災対策の強化
平成30年の西日本豪雨では、多くの県民が被災し、防災・減災の重要性を痛感しました。
大学では防災学を学び、被災地支援活動にも参加。
広島県は土砂災害危険箇所が全国最多であり、広域避難計画の策定やインフラ整備、市町の防災訓練の調整など県庁ならではの役割があります。
将来は、災害に強く安心して暮らせる広島県づくりのため、広域調整と中長期的視点での減災対策に取り組みたいと考えています。
③：観光資源を活かした広域観光振興
私は観光学を専攻し、大学時代に瀬戸内エリアの観光PRプロジェクトに参加しました。
広島県には宮島、尾道、鞆の浦など魅力的な観光地が点在していますが、県庁の役割は、各市町や民間と連携し広域観光ルートの開発や海外への統一プロモーションを行うことです。
民間には難しい県境を越えた調整・交通インフラの整備・中山間地域の観光資源開発などを進め、持続可能な観光振興を実現したいと考えています。
「民間企業ではダメなのですか？」の適切な切り返し方
この質問には、行政でなければならない理由の明確化が求められます。
たとえば、
民間企業も地域振興や医療支援を行いますが、採算性や短期利益を重視せざるを得ません。
過疎地域の医療・防災・インフラ整備といった、採算性の低い分野は行政でなければ持続的に取り組むことは困難です。
広島県庁なら、広域的な調整権限と中長期的な計画立案を通じて、すべての県民の暮らしを公平に支えることができると考えています。
と答えれば、行政の強みと志望理由の筋が通ります。
まとめ：広島県庁の職員としてやりたい仕事
今回の記事を読んで、
「自分の答え方が抽象的だった」
「広島県庁の仕事と県の役割をきちんと整理しないと危ない」
と感じた方も多いはず。
だけど心配に感じる必要は一切なく、
この記事で紹介したポイントを参考に、自分自身の経験や思いを整理し、説得力のある回答を準備しましょう。
📌あなたがなぜ広島県庁を選んだのか
📌どのような課題を解決したいのか
📌なぜ民間ではなく公務員なのか
この3点を自分の言葉で、かつ社会的責務・公平性・民間が担えない領域・未来を支える長期計画という公務員らしい視点を入れて語ることが求められます。
もしこの記事を読んで、
「自分の回答はこれでいいのか不安だ」
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