「それでは最後に何か質問はありますか?」
やっと面接が終わった・・・と一息つこうと思った矢先に、面接官から突然このような質問をされることって、公務員試験では実はわりとあるんです。
ですが、突然「何かある?」と聞かれても、何を聞けばいいのか分からないですよね?
自治体のこと?仕事内容?給料のこと?
とっさの判断で考えれば考えるほど、頭が真っ白になってしまうと思います。
本文では、
- 「最後に何か質問はありますか?」と面接官が聞く理由
- 「最後に何か質問はありますか?」への答え方
- 聞いてはいけない質問
について解説しています。
「やってしまった・・・」と後から後悔する前に、面接で最後に質問ありますか?と聞かれた際に必ず押さえておきたいポイントを頭に入れましょう。
今から説明するポイントを押さえながら面接の回答をしっかりと対策しておくことで、公務員の面接試験合格に一歩近づけるので、ぜひ記事の最後までお付き合いください。
最後の質問はこれで最強の印象をゲットできる!
「最後に質問はありますか?」と面接官が聞く理由
面接の終わりかけに「では最後に何か質問はありますか?」と面接官がわざわざ聞いてくるのにはどんな目的・理由があるのでしょうか?
これまでずっと面接官があなたに質問してきたのに、最後の最後で質問の攻守逆転をするのには大きな目的があります。
それは次の通りです。
- あなたの人柄をもっとよく知るため
- 「採用されたい」という熱意を図るため
- コミュニケーション能力を確かめるため
- 自治体への関心度を図るため
①:あなたの人柄をもっとよく知るため
公務員試験では年々、筆記試験よりも面接試験を重視する傾向にあります。
したがって面接官は限りある時間の中で、少しでもあなたの人柄を把握しようとします。
しかし面接官の質問に答えるだけではなかなか受験者の個性は表れにくいので、最後にあなたからの質問をさせることでフリーな会話の機会を設けようとしているのです。
コミュニケーションにおいて受験者が先攻の立場だと、がぜん会話の自由度が上がり、より性格が表れる傾向があります。
面接官はそこを見逃さないようにしっかりと注目しています。
②:「採用されたい」という熱意を図るため
面接官サイドはあなたが別の自治体の試験も受けていると思っています。
他の自治体と天秤にかけられて最終的にそちらに行かれてしまうと、せっかく採用したのに自分の役所は欠員になってしまいます。
民間企業であれば他の会社に逃げられてもいいように多めに採用したり、後で追加採用することも出来ますが、自治体では極端に多めに採用したり追加で募集したりということが難しいため、出来れば採用者全員に入庁してもらいたいと考えています。
要は、自分たちの自治体に入庁してくれる優秀な人材をできるだけ確保しようとしているのです。
面接試験で必死なのは受験者だけではないんですね。
そういった理由から、面接官は最後にあなたからどんな質問があるかによって「採用されたい熱意」を測ろうとしているのです。
③:コミュニケーション能力を確かめるため
公務員は仕事で市民の方と接する機会が多いため、高いコミュニケーション能力を求められます。
もちろん頭が良いなどの優秀さも大事ですが、表情や会話するときの言葉使いの柔らかさ、精神的にも落ち着いているなどといった特性を重視します。
面接中はずっと面接官の質問に答えるという受け身な状態から一転、自分から質問を投げかけるという状況で、あなたがどんな発言をするかに注目しています。
- 聞きたいことを上手くまとめているか
- スムーズに会話のキャッチボールができるか
- 的外れな事を言っていないか
上記のように、面接官はあなたからの質問を通じて「コミュニケーション能力」を確かめています。
④:自治体への関心度を図るため
面接官からの質問だけでは、100%あなたの自治体に対する関心度を把握できないため最後の最後であなたからの質問を受け付けるのです。
そこで面接官は、あなたから何かしらの質問をされることを待っています。
なので、「自治体の政策や課題」や「力を入れていること」については、最低限しっかりと調べて準備しておきましょう。
自治体についての質問をしてくれると、面接官サイドからすれば受験者の「自治体への関心度」と「採用されたい熱意」の両方を知ることができます。
「最後に質問はありますか?」と聞かれた時の答え方
最後に質問はありますか?と聞かれてあなたが面接官に伝えなければならないのは【あなたのやる気】です。
ただ単に質問するのではなく、質問の中にプラスアルファ「あなたのやる気や魅力」も入れることができたらより効果的です。
ではどのように質問すれば等身大のあなたの魅力を伝えることができ、しいては面接官の印象に残ることができるのでしょうか?
面接での最後の質問であなたが質問に織り込まないといけないのは以下のポイントです。
- あなたの長所を伝えることができる質問
- あなたのやる気を伝えることができる質問
- あなたの好感度を上げることができる質問
①:長所を伝えることができる質問
あなたは公務員として働くのに何か人に勝る長所(強み)はありますか?
何か人に負けない長所や特技があると人の目を惹くことができます。
そのため長所をしっかりと相手に伝えることができれば、相手がどんな面接官だろうと好印象を与えることができます。
きっと面接官が男性だろうと女性だろうと、老若男女問わずあなたに関心を持ってくれるでしょう。
ただここで間違っていけないのが、長所をアピールしようとし過ぎて本来の質問要素が無くなってしまうことです。
面接官から「最後に質問はありますか?」と聞かれたからには、しっかりと質問を投げかけなければなりません。
面接の序盤ですでに聞かれた「あなたの長所」をまたイチから聞かされたら・・・結果は言うまでもありませんね。
という方は次の項目で「質問例」を紹介しますので参考にしてみてくださいね。
長所を伝えることができる5つの質問例
- これまで○○を人一倍頑張ってきましたが、△(自治体名)の職員として貢献するために活かせることはできますか?
- ○○の資格を持っているのですが、△(自治体名)の仕事で活かすことはできますか?
- ○○を得意としてきましたが、△(自治体名)の仕事ではどのような能力が求められるでしょうか?
- 前職ではノルマ達成をモチベーションに仕事を頑張っていました。△(自治体名)では職員を評価する制度はありますでしょうか?
- 私はコミュニケーションを取ることが好きなので、他の部署の方とも良い人間関係を築いていきたいと考えています。△(自治体名)では部署を越えて交流を図る場はありますでしょうか?
このようにサラっと長所を織り込めるのが理想ですね。
②の場合なんかは、英検やTOEICなどだとしっくり組み立てることができますね。
英語力を活かせる仕事や部署はありますか?と聞くよりも、英検やTOEICといった具体的なスキルがあった方が発言に力を持たせることができますからね。
②:やる気を伝えることができる質問
まずはあなたのやる気(熱意)を伝えることが重要です。
そちらの自治体で働きたい、役に立ちたいというやる気が伝わると面接官からするとやはり嬉しいものです。
なぜなら面接官もイチ職員なので、あなたが採用された後に面接官と同僚として一緒に仕事をする可能性があります。
どうせ一緒に仕事をするならやる気がある人の方がいいですし、部下にするなら明るく熱意のある人がいいですからね。
やる気を伝えることができる5つの質問例
- 1日も早く一人前になりたいと考えています。そのためにも入庁までに何か準備、または勉強しておいた方がいいことはありますか?
- △(自治体名)に入庁する上で、これだけは覚悟しておいて欲しいという事があれば教えてください
- △(自治体名)で働く上でどのような能力があると活躍する事ができますか?
- 公務員はチームプレーの仕事だと聞いています。周りと協力しながら仕事する上で大切にすべき事があれば教えてください
- △(自治体名)の○○という取り組みに興味があるのですが、実際に行っている事について教えてください
この中で個人的にオススメの質問は④の質問方法ですね。
逆に、あまり調べてないくせに⑤を言ったりすると、切り返しにタジタジになって事故する可能性があるので事前の準備は入念にしておきましょう。
③:好感度を上げることができる質問
自治体の課題や今現在取り組んでいることなどを自分で調べ、理解しようと勉強している人を面接官は好みます。
事前に自治体のことについて調べて勉強しておけば、「そこまで調べているなんて感心!」と、あなたの志望度の高さを印象付けることができます。
好感度を上げることができる5つの質問例
- △(自治体名)の○○という取り組みに興味があるので機会があれば関わりたいと思っているのですが、自分の努力次第で関われるチャンスはありますでしょうか?
- △(自治体名)が社会人経験のある職員に期待する点を教えてください
- 職員に求めることや、こんな職員になって欲しいという理想の職員像があれば教えてください
- △(自治体名)の職員として気をつけるべき事があれば教えてください
- ○○様(面接官)から見て、△(自治体名)の魅力や仕事のやりがいは何だとお考えでしょうか?
これらの質問をすると前向きな姿勢を印象付けれるため、結果としてあなたの好感度アップを狙うことができます。
面接官も自分の担当の部署以外の仕事はあまり把握していないので、仕事内容について聞かれても答えられないことも多々あります。
一方、ここにあげた質問はどれも面接官が答えやすい質問なので、会話のキャッチボールでリズムを生むためには良い質問ばかりですね。
「質問は特にありません」はダメ。絶対。
「最後に質問はありますか?」と聞かれたら、これまでの質問例を参考にして必ず質問するようにしましょう。
「質問は特にありません」は絶対にNGです!
質問がないことに対して面接官はフラットに見てくれません。
面接では終始あなたのやる気や人柄を把握しようとしているのですから、「質問がない=志望度が低い」と取られてしまいます。
なので、面接の最後の最後でマイナス評価をつけられないためにも、最後に質問を求められた時のためにしっかりと準備しておくことを忘れないようにしましょう。
聞いてはいけない質問
最後に質問を求められたら必ず質問をするようにしましょうと言いましたが、何でもかんでも質問すればいいというものではありません。
最後にあなたの聞きたいことを自由に質問してもらって大丈夫ですという形ですが、質問にもマナーというものがあります。
そして、民間企業の面接では問題なくても公務員の世界ではあまり好ましくない質問というものも存在します。
では最後の質問で聞いてはいけない質問NG行為にはどのようなものがあるのでしょうか?
同じことを何度も質問する
面接の中ですでに話をした内容について再度質問で聞いてしまうと、「この人は話を聞いていないんだな・・・」と思われてしまうので気をつけましょう。
それと、長所を織り込んだ質問をする場合、意識していないとついつい面接の中ですでに話した長所を再度アピールするという失態を犯してしまいがちです。
人間誰しも同じこと話を聞かされるとウンザリするものです。
なので、自分が面接の中でどんな話をしたのかはしっかりと覚えておかなければいけません。
前もって調べれば分かることを質問する
ホームページや自治体の情報誌に載っている情報について聞くことは「希望する自治体の事なのに調べていません」と言っているようなものです。
そうなると、面接官からすると「この人はうちが第一志望じゃないんだな」と取られて悪い印象に繋がってしまいます。
自治体の取り組みや政策について質問する場合は、ホームページで知ることができるレベルの内容は最低限、頭に入れておきましょう。
残業の有無や有給など「待遇面」のことばかり質問する
給料、休み、有給については誰しもが気になることですよね。
実際働くにあたり、こういった条件面については1番重要なのですが、面接で質問するには少し節操ないなと取られてしまう可能性があります。
というのも、働く前から以下のことばかり気にしている人って、あまりやる気がないのかな?と思われてしまいますよね。
- 給料やボーナスはいくらか
- 有給はどれくらい取得できるのか
- 仕事は楽なのか
なので給料や休みについては気になるかもしれませんが、グッと我慢して他の質問をするようにしましょう。
出世など上昇志向が強いと思われる質問をする
上昇志向が強いことは民間企業では喜ばれますが、公務員の世界ではあまり好ましく思われません。
- 出世はどういった評価制度のもとに決められるのか
- 出世するのに必要な能力はなにか
- 言いたいことがあれば自分の意見はしっかり言える環境なのか
上記のような質問をするのはなるべく避けた方がいいでしょう。
なぜならあなたもご存知かもしれませんが、公務員の世界は実力主義ではなくいまだに年功序列です。
ぶっちゃけ上昇志向が強かったり、物申すキャラクターの職員は煙たがられたり忌み嫌われる傾向にあります。
「こいつはめんどくさそうだから採用するのやめとこう」なんてことも十分考えられるので、あまり上昇志向を前面に押し出したり、意識の高いことは言わない方が無難です。
聞いてはいけない10の質問
- 有給はどのくらい取得できますか?
- 残業は月に何時間くらいありますか?
- 残業はサービス残業ではないですか?
- 自分が採用されたら給料はどのくらいですか?
- 出世するには何が必要ですか?
- 若くして出世する職員はいますか?
- 自治体の課題は何ですか?
- 自治体の取り組みについて教えて下さい
- 長期休暇は取れますか?
- 土日、祝日出勤はありますか?
上記の質問は面接官からするとあまり聞こえの良い質問ではないので、聞かない方が無難です。
さいごに
面接の終盤で「最後に何か質問はありますか?」と聞かれたら、ただ質問すればいいという訳ではなく面接官の印象に残る質問をしましょう。
そのために必要なのは、下記の3点を織り込める質問です。
- あなたの長所を織り込んだ質問をする
- あなたのやる気が伝わる質問をする
- 面接官に対してあなたの好感度を上げる
とは言っても、突然最後に何かありますか?と聞かれて気の利いた質問をとっさにするのは難しいものです。
そのためにはまず先ほどの質問例を参考にして、事前の準備をしっかりと行ってくださいね。
それでは今回は以上で終わりになります。
と言いたいところですが、最後に【公務員試験の面接対策】定番の質問と、そのまま使えるパーフェクトな回答例はこれだ!についてご紹介させてください。
面接での定番の質問集と、実際に使える回答を掲載!
【公務員試験の面接対策】定番の質問と、そのまま使えるパーフェクトな回答例はこれだ!は、面接対策をマスターし、受験したすべての公務員試験を合格した私が執筆したnoteです。
回答例だけでなく、面接官が質問によって何をチェックしているかについても書いてありますので、簡単に有益な情報を手に入れることが出来ます!
なぜオススメするかと言うと、これ1冊だけで「定番の質問内容」「回答例」「面接官が質問により何をチェックしているか」といった、非常に有益な情報が載っているからです。
面接に自信がある人には勧めませんが、苦手意識がある人や面接試験で絶対に失敗したくない人には絶対に読んでもらいたい内容になっています!
しつこいかもですが公務員になりたいなら、ぶっちゃけ読まないだけ損!
ただ1つだけ注意点があるのですが、それは「絶対に公務員になりたい人向け」ということ。
合計15000文字以上のガチすぎる内容になっているので、真剣な人にだけ読んでほしいと思っています。
絶対に公務員になりたい!面接試験を突破したい!という方は、ぜひ自己投資として以下のnoteを読んでみてくださいね!
面接での定番質問や、面接官の心理を知りたいならオススメ。
ガチ勢向けのボリュームになっているのでぜひ!
- 定番の質問内容
- 回答例
- 面接官が質問により何をチェックしているか
短所と長所を聞かれたらこれで乗り越えろ!
面接官に自分を売り込む空前絶後のテクニック
最後の質問はこれで最強の印象をゲットできる!