宮城県庁の公務員試験を受験する方にとって、
という質問は避けて通れません。
この質問に対して明確に答えられるかどうかで、面接の評価が大きく変わると言っても過言ではありません。
なぜなら、この質問は単なる志望動機の確認ではなく、あなたの価値観、行政職員としての適性、そして県の将来像に対する理解を測る意図が込められているからです。
この記事では、宮城県庁の面接官がこの質問をする意図から、自分の経験や志望動機と絡めた効果的な答え方。
さらに民間企業ではダメなのかと問われたときの適切な切り返し方まで、実例を交えて徹底解説します。
他の受験者と差をつけたい方、確実に合格を狙いたい方は必読です。
もくじ
4つの視点を踏まえた回答の考え方
①：広域性と調整力
宮城県庁は、仙台市を中心にした県域全体の振興を担う広域行政機関です。
各市町村の個別施策を調整し、県民全体の生活基盤を整える力が求められます。
②：公平性・中立性
全ての県民が等しく安心して暮らせる環境を提供するのが県庁職員の使命。
利害や立場に左右されず、誰もが納得する行政運営を実現する視点が不可欠です。
③：民間が担えない領域
過疎地域のインフラ整備、防災・減災計画、医療・福祉の底上げなど、利益追求が難しい分野こそ行政の出番です。
地域格差や高齢化の課題解決も県庁の重要な役割です。
④：未来を支える長期計画
地方創生、人口減少対策、災害に強いまちづくりなど、短期的な効果よりも長期的な県の未来を見据えた施策を企画・推進する姿勢が求められます。
この4つの視点を自分の経験と紐づけ、「自分だからこそできる仕事」を具体的に描くことが、面接官に刺さる回答を作るコツです。
宮城県庁の職員としてやりたい仕事は何ですか？：質問の意図
「あなたが宮城県庁の職員としてやりたい仕事は何ですか？」と質問する意図は、大きく以下の3点です。
①：宮城県の現状・課題をどこまで理解しているかを確認したい
公務員は「地域のため」に働く存在です。
そのため、自分が働く自治体の現状や課題、重点施策をどれだけ調べているか、そして自分なりにどう考えたかを確認したいと考えています。
「県のHPすら見ていないのでは？」と思われたら即マイナスです。
②：受験者の志望動機の本気度を確かめたい
「どんな職員になりたいか」
「どんな仕事をしたいか」
は、その人の志望動機の深さがそのまま表れる部分です。
ぼんやりとした答えではなく、自分の経験や思いを絡めた答えが出る人は、本気度が高いと評価されます。
③：県職員として求められる役割や視点を理解できているかを見る
県庁は、市町村の上位組織としての「広域性と調整力」を持ち、民間や市町村では対応できない「公平性・中立性」「民間が担えない領域」「未来を支える長期計画」を担います。
それを理解したうえで、自分のやりたい仕事を語れているか、そこが見られます。
つまり、この質問は「宮城県庁職員としての適性」と「志望動機の深さ」「地域課題への理解度」をまとめてチェックするための、極めて重要な問いなのです。
宮城県庁でやりたい仕事の模範回答例
①：防災・減災対策を通じた安全な地域づくり
私は宮城県庁職員として、防災・減災対策に取り組みたいと考えています。
2011年の東日本大震災で、私自身も避難生活を経験し、行政の支援体制の重要性を実感しました。
特に高齢者や障がいのある方への避難誘導や生活支援が行き届いていない状況を目の当たりにし、今後の地域防災には、地域と行政、民間が連携した事前対策が不可欠だと強く感じました。
県庁職員として、広域的な調整力を活かし、市町村や防災関係機関、地域住民と連携しながら、災害に強いまちづくりを推進し、県民の命と生活を守る仕事に貢献したいと考えています。
②：若者の定住促進と地域活性化
私は、宮城県内の若者の定住促進と地域活性化に携わりたいと考えています。
学生時代、宮城県内の過疎地域で地域おこしボランティアに参加した経験から、人口流出と高齢化の深刻さを肌で感じました。
都市部と地方の格差解消には、若者が希望を持てる地域づくりが不可欠です。
県庁の広域的な立場を活かし、UIJターン就職支援や地域企業とのマッチング、魅力発信を進め、民間では届かない全県的な取り組みを推進したいです。
地域ごとの課題や魅力を掘り起こし、将来世代の暮らしを支える長期的な施策を担うことで、宮城県の未来を明るくしたいと考えています。
③：農林水産業のブランド力強化と販路拡大
私は、宮城県の農林水産業のブランド力強化と販路拡大に携わりたいと考えています。
大学時代、地元の農家でアルバイトをした際、販路の確保や価格低下に悩む生産者の声を聞き、もっと県全体で支援できる仕組みが必要だと感じました。
県庁の持つ広域的な調整力を活かし、生産者団体や市町村、民間企業と連携して、県産品の国内外への販路開拓や観光と連動したPR戦略を推進したいです。
短期的な成果だけでなく、未来の担い手育成や6次産業化を含めた長期計画を描き、宮城の基幹産業を次世代へと繋ぐ取り組みに力を注ぎたいと考えています。
「民間企業ではダメなのですか？」への適切な切り返し方
この質問は、公務員と民間の役割の違いを理解できているかを確認するために行われます。以下のように答えるのが効果的です。
確かに民間企業も地域活性化や防災、産業振興に取り組んでいます。
ただし、民間企業は利益を追求する組織であり、採算が取れない事業や採算が厳しい地域には十分な支援が行き届かない場合があります。
一方で県庁は、県全体の公平性と中立性を守り、利益の有無に関わらず必要な支援を行う責務があります。
また、複数の市町村や民間、関係機関と調整し、広域的・長期的な視点で施策を進めることができるのは、宮城県庁職員だからこそできる役割だと考えています。
だからこそ、私は民間ではなく、宮城県庁職員としてこの仕事に挑戦したいのです。
このように、行政職の特性や自分の志向を踏まえて回答することで、面接官に納得感を与えることができます。
まとめ：宮城県庁の職員としてやりたい仕事
いかがでしたか？
「あなたが宮城県庁職員としてやりたい仕事は？」という質問は、志望動機の核心を突く大切なものです。
ただ、ここでどんな答えをすればいいのか、他の質問との繋げ方や、深掘りの切り返しに悩む方も多いと思います。
📌あなたがなぜ宮城県庁を選んだのか
📌どのような課題を解決したいのか
📌なぜ民間ではなく公務員なのか
この3点を自分の言葉で、かつ社会的責務・公平性・民間が担えない領域・未来を支える長期計画という公務員らしい視点を入れて語ることが求められます。
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