本文では、
- 沖縄県庁:集団討論の傾向
- 沖縄県庁:集団討論の過去問
- 沖縄県庁の採用試験に合格する対策法
について解説しています。
公務員試験の中では、とくに集団討論の対策に頭を悩ませてしまいますよね。
そもそも経験がないからどうやって立ち振る舞えばいいか分からないし、我流で乗り切るにしても情報が足りない。
しかし、合格した人のほとんどは集団討論の本質を本質を理解し、正しい努力をしてきたという事実があります。
それでは、集団討論で高い評価を獲得するためにはどうすればいいのでしょうか。
というわけで、今回は多くの受験生が苦手にしている集団討論の傾向と対策について解説します。
これまで受験した公務員試験にすべて合格した経歴のある私が実際に行っていた対策なので、割と参考になると思います。
もくじ
沖縄県庁:集団討論の傾向
沖縄県庁の集団討論は一部の試験区分で実施されます。
集団討論の流れ
試験の流れは以下の通りです。
- 人数分け
試験会場ではまず始めにグループ分けが行われます。(1グループは6~8人)
他の自治体同様、沖縄県庁も6~8人くらいで行われるためスタンダードな形態と言えますね。 - 試験の説明
受験生同士で集団討論型の試験が行われます。
試験の説明が担当者からされて、試験開始時刻になると討論スタートです。 - 試験(討論)
3人の面接官が見守る中、集団討論をします。
まず始めに5分ほど一人で考える時間が与えられ、その後40~50分程度集団討論を行います。
集団討論では、
- 司会者を決める
- 討論の際は他の受験生を番号で呼び合う
- 発言するときは自分の番号を言ってから行う
上記のルールがあります。
聞かれる内容としては、与えられたテーマに対する自分の意見はもちろんのこと、「他の受験生の意見に対してどう思うか?」なども聞かれます。
なので、緊張しているからといって他の受験生の発言をしっかりと聞いていないと質問に答えられないという事になりますので、常に他者の発言には耳を傾けておきましょう。
沖縄県庁:集団討論の過去問
2023年度(令和5年度)
過去のテーマ | |
1 | 「性的マイノリティーについて」
性的少数者(LGBT)への理解を増進し差別を解消することを目的とした、いわゆる「LGBT 理解増進法」が施行されましたが、性的マイノリティーに対する理解を広めるためには、どのような取組が必要か討論してください。 |
2 | 「男女の賃金格差について」
我が国における男女間賃金格差は、長期的に見ると縮小傾向にありますが、他の先進国と比較すると依然として大きいものとなっています。この状況を改善するためには、どのような取組が必要か討論してください。 |
3 | 「オフシーズンにおける沖縄観光について」
冬場(11月~3月)における沖縄の観光を盛り上げるために、どのような取組が必要か討論してください。 |
4 | 「過疎地域の対策について」
出生率の低下や都市部への人口流出、産業形態の変化により、特に小規模離島や北部地域の集落では働く世代が少なくなってきたことで高齢化が進み、住民の移動手段の確保や生活必需品の買い出し、住民同士のコミュニケーションなどの生活基盤の維持が難しくなってきています。このような問題を解決するための取組について討論してください。 |
5 | 「人口減少社会における沖縄県内の労働力確保について」
総務省の人口推計(2023.4.12公表)によると、日本の人口は12年連続で減少しており、沖縄県の人口は本土復帰以来、初の減少となりました。人口減少社会の問題点の一つに、労働力不足があげられます。人口減少社会において、沖縄県内の労働力を確保するためにはどのような取組が必要か討論してください。 |
6 | 「男性の育児休業取得について」
我が国の男性の育児休業取得率は13.9%(令和3年度)と、低い水準にとどまっています。政府は、取得率を令和7年までに50%、令和12年までに85%に引き上げる考えを示していますが、これを達成するためにはどのような取組が必要か討論してください。 |
※ 2022年度の採用試験では、新型コロナウイルス感染症の影響により実施なし
2021年度(令和3年度)
過去のテーマ | |
1 | 「少年法厳罰化について 」
懲役期間の延長や重大犯罪に関わった18歳以上の少年の起訴後の実名報道を認めるなど、少年法の厳罰化が相次いでいますが、被害者の心情等を踏まえてこれを肯定する立場と、少年の更生や社会復帰を困難にするとして反対する立場があります。 |
2 | 「自然環境の保護と地域経済について」
沖縄県では、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産の登録に向け取り組んでいるところです。 |
3 | 「救急車の有料化について 」
救急車の利用について、軽症の場合の有料化を検討するべきとの意見が一部あるところです。これは、国内の救急車による搬送者の約半数が軽症(※)であり、真に緊急を要する傷病者への対応に影響がでることを懸念してのものですが、有料化により利用を避けた者の重症化リスクが懸念される等、有料化に反対の意見もあるところです。 |
4 | 「24時間営業について」
コンビニエンスストア等、私たちの周りには24時間営業している店があり、日時を問わず様々なサービスを利用することができる一方、24時間営業には防犯上の課題や過酷な勤務実態等、様々な問題が指摘されています。 |
5 | 「離島の医療体制について」
新型コロナウイルス感染症患者が沖縄県内で急増し、沖縄県医療非常事態宣言が発出された令和3年5月、沖縄県立宮古病院及び沖縄県立八重山病院は新型コロナウイルス感染症患者への対応を迫られ、緊急を要しない治療や手術は先送りする等、一部診療の制限を実施しました。 |
6 | 「宿泊税制度の導入について」
沖縄県では、本県が世界に誇れる観光リゾート地として発展していくことを目指すとともに、県民生活と調和した持続的な観光振興を図る施策に要する費用に充てるため、宿泊税導入の検討が進められてきましたが、新型コロナウイルス感染拡大など、観光業への影響が出ていることを踏まえ、条例案の提出が見送られている状況にあります。 |
7 | 「ジョブ型雇用について」
一般にジョブ型雇用とは、新卒一括採用を行わず、新規の労働者が必要な業務が発生する度に必要数を採用するもので、職務記述書により業務範囲を明確にし、それ以外の業務は行われません。 |
2020年度(令和2年度)
過去のテーマ | |
1 | 「9月入学制の導入について 」
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い教育機関の一斉休校が続いていた令和2年4月、全国知事会は、休校長期化の不安解消や子どものグローバルな活躍にもつながるとし、9月入学制に関する国民的な議論をするよう政府に提言を行いました。9月入学制を導入することにより国際標準に合わせることができる一方、教育現場からは、課題が多々あり拙速な導入には反対する意見もあります。9月入学制の導入の是非について、討論してください。 |
2 | 「「Withコロナ」時代における沖縄観光について」
令和2年4月7日、国による緊急事態宣言が行われ、不要不急の旅行自粛が行われたこと等から、本県における4月、5月の入域観光客数は対前年同月比で9割以上の減少となりました。「Withコロナ」時代において、県民が安心して旅行者を迎え入れ、旅行者が少しでも安全・安心に沖縄観光を楽しんでもらうためにはどのよう取組が必要か、討論してください。 |
3 | 「児童虐待の防止について」
児童相談所における児童虐待相談件数は年々増加し、平成30年度では全国及び沖縄県の件数はともに過去最多となるとともに、全国での児童虐待による死亡事例は後を絶たない状況です。特に本県においては、子どもを取り巻く社会・経済環境が大きく変化する中、子どもの貧困、DV相談件数の多さなど深刻な状況があり、これらが児童虐待の背景となっていることが指摘されています。このような状況において、行政及び地域社会はどのように対応すべきか、討論してください。 |
4 | 「新たな感染症から県民の命と生活を守るために何をすべきか」
新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、県内においても感染者が多数確認されました。事態は未だ収束せず、今後、流行の第2波、第3波の発生が懸念されています。沖縄において、県民の健康と生活を守るため、地方自治体が行うべきことについて討論してください。 |
5 | 「高齢者の運転免許の定年制について」
本年6月、一定の違反歴がある75歳以上の運転者に対し免許更新時に実技試験を義務づけるなどした改正道路交通法が成立しました。高齢者の運転による悲惨な事故が相次ぐ情勢に歯止めがかかることが期待されますが、海外においては、70歳までの定年制を導入している例もあります。高齢者の運転免許の定年制について、討論してください。 |
6 | 「若者の投票率向上について」
若者の政治参加を促すため、平成28年に選挙権年齢が18歳に引き下げられましたが、若年層の投票率は依然として低い状況が続いています。選挙や政治についての理解を深めることを目的に県内の学校等を対象に「選挙出前授業」などを実施していますが、投票率向上に向け、どのような取組が必要か、討論してください。 |
2019年度(令和元年度)
過去のテーマ | |
1 | 「オーバーツーリズムを踏まえた観光客の人数制限について」
平成30年度の沖縄県の観光客数は999万9000人と、6年連続で過去最高を更新しました。本県に多くの観光客が訪れることで、地域経済や雇用が促進されるとの意見もある一方、交通混雑や生活環境の悪化を懸念する声もあり、実際に、観光客のマナーの悪さが問題で立入禁止となった観光スポットもあります。近年、観光地が耐えられる以上の観光客が押し寄せる状態「オーバーツーリズム」が国内外で問題となっていますが、本県航空路の旅客数(便数)や観光スポットの立入人数を制限することについて、賛成か反対か討論してください。 |
2 | 「小・中学校へのスマートフォン等の持込みについて」
小・中学校への児童生徒のスマートフォンや携帯電話の持込みについては、平成21年文部科学省通知により原則禁止すべきであるとされていますが、同通知内容の見直しの動きがあります。その背景には時代と合わなくなっている面も出ているとの考えもありますが、一方で、依存症の助長を懸念する意見もあります。小・中学校へのスマートフォンの持込みについて、賛成か反対か討論してください。 |
3 | 「男性の育児休業取得義務化について」
今般、男性の育児休業取得が低水準にとどまっていることを受け、男性の育児休業取得の義務化をめざす動きがあります。育児休業取得を義務化することにより、男性の育児参加への社会的環境整備が進むとの意見がある一方、育児休業取得を望まない人にまで強制するのは問題であるとの意見もあります。男性の育児休業取得の義務化について、賛成か反対か討論してください。 |
※沖縄県庁の公式ホームページより引用
テーマは社会問題もしくは時事ネタに関することが取り上げられています。
なので、普段からニュース等を見て時事ネタはもちろん、そのニュースに対しての自分の意見を考える習慣を身につけておきたいですね。
そんな沖縄県庁の集団討論ですが、他の受験生よりも高評価を得るためには、問題解決策を述べるだけでなく、解決策を講じることによるメリット・デメリットも挙げ、「どうすればデメリットを解消できるか」の施策まで考えること!
たとえば、「◯◯をするには経費がかかる」とデメリットだけを挙げるだけなら誰でもできます。そうではなく、
経費がかかるが、複数の自治体で共有すれば自治体一つ一つの負担を軽減することができる
このような解決案も発表できると面接官からの印象が良くなりますね。
では次に、実際に集団討論のお題が与えられてどのように考えていくかを解説します。
「9月入学制の導入について 」
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い教育機関の一斉休校が続いていた令和2年4月、全国知事会は、休校長期化の不安解消や子どものグローバルな活躍にもつながるとし、9月入学制に関する国民的な議論をするよう政府に提言を行いました。9月入学制を導入することにより国際標準に合わせることができる一方、教育現場からは、課題が多々あり拙速な導入には反対する意見もあります。9月入学制の導入の是非について、討論してください。
※沖縄県庁の公式ホームページより引用
上記は令和2年度に沖縄県庁の集団討論で実際に出題者されたテーマになります。
このテーマで議論する場合、考えるべきことは次の通り。
- 新型コロナウイルス感染拡大により教育機関が一斉休校になったことについて
- 9月入学制のメリット・デメリット
- 9月入学制で考えられるデメリットとその解決案
このように与えられた議題を順序立てて考えていきます。
まず第一に「行政が行うべき施策」を最低でもグループで10個は挙げれるようにしましょう。
そして次に、「課題を解決できない場合に生じるデメリット」を挙げる。
これについても10個近く挙げたいところですね。
そして最後に、「課題を解決した時に本市がどうなるか」で締めればOKです。
沖縄県庁・集団討論攻略ガイドまとめ
沖縄県庁の採用試験で実施される「集団討論」について解説してきました。
正直、集団討論にコミュニケーション能力は関係ありません。
話上手な人だろうが、話下手な人だろうが一切関係なく、誰でも高評価を得るチャンスは平等にあります。
しかし、
「集団討論=よく話し、目立った者が評価される」
という勘違いをしている人が大変多いんですよね。
また、自分はコミュニケーション能力が低いから集団討論で評価されるのは難しい・・・と思っている方も多いと思います。
そのように考えてしまっていたら、「集団討論で評価される本質」からどんどんズレていってしまうため、
面接官から評価されず、頑張っているのに合格から遠ざかってしまうという事態におちいってしまいます。
記事内ですでにお話しましたが、集団討論で大切なのは、
「集団討論のテーマが与えられた時に次々とアイデアが頭に浮かぶ状態になれるかどうか」です。
つまり、
- 行政が行うべき施策
- 課題を解決できない場合に生じるデメリット
- 課題を解決した時に本市がどうなるか
上記に対する施策とか回答を10個くらいスラスラ思い描けるかどうか。
その状態までしっかりと事前に準備することができれば、他の受験生よりも評価が高くなること間違いなしです。
グループワークにおいて次々とアイデアを出すことは一見難易度が高そうですが、私が執筆した『集団討論をマスターするための手引き【頻出 + 出題が予想されるテーマを徹底解説】』を読むだけで、必要な施策などのアイデアを次々とストックしておくことが出来ます。
当ブログの読者様の多くが、この方法で努力し、結果を出しています。
グループワークで高評価を獲得している人は、コミュニケーション能力に優れているとかではなく、正しい対策を正しく継続した結果だと私は思います。
だから、この記事を読んでくれているあなたは、
グループワークでどうなるか不安・・・
という考えを捨てて、
模範解答を読み込んでグループワークで高評価を得る
という考えを持って欲しいです。
私が渾身の力で書き下ろした集団討論ノウハウを使えば、
🔑行政・自治体が抱える問題
🔑その課題に対して行政が取るべき施策
🔑取るべき施策に対するメリットやデメリット
が書かれているため、あなたはただ読むだけでグループワークで勝てるスキルが身につくようになります。
集団討論に自信のない方はもちろん、自信がある方にとっても圧倒的な知識武装になるので、ぜひ手に取って活用してください。
↓↓ グループの中で脇役のままでいいですか? ↓↓
▶︎集団討論はこれであなたが主役になれる!