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Suchさんへのファンレターにかえて【SUPERNOVA1204】

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記憶が薄れないように、
思い出が色褪せないように、
という思いで、今筆を走らせている。

大好きなアーティストをどのように知り、
大好きなアーティストのラストを見届けるまでのリアルを備忘録として、自己満足として、

そして願わくばSuchさんご本人の所までこの文章が、感謝が、
上手く言葉にできないながらも拙い文章ながらも気持ちが届くといいな、なんて思いながら。

2021年某日【出会い】

2021年、季節はいつ頃だったか覚えてないが、いつものようにSpotifyで音楽を聴きながらブログを書いていた。

その時おすすめとして突然流れてきたのが「After The Rain (feat.Such)」

あまりのメロディの綺麗さに、
そして可愛いんだけどどこか切なさを匂わせる歌声にキーボードを打つ手が止まった。

 

私は黒夢とかラルクを思春期に聴きまくってた世代だったためfuture bassやfuture coreといったジャンルの音楽は知らなかったが、そのアップテンポさもあって難なくハマっていった。

センチメンタルハートボーイ、ヒステリックナイトガール、Signalと、どんどん好きな曲が増えていった。

ところでなんだけど、なぜあの時Spotifyは「After The Rain」をおすすめで紹介してきたのだろうか。結果的に「よくやったでかした!」なのだが関連性とかなくて不思議である。

そんなことはまぁイイとして、その後、何事も興味関心を持ったら調べまくらないと気が済まない性分の私はそこからSuchさんについて調べた。

どんな曲をリリースしているのか、YouTubeチャンネルやSNSアカウントはあるのか、アー写もしくは宣材写真はあるのか、とか、そんな多くの方がまず調べそうなことから順番にググっていった。

 

Suchさんの歌のルーツはやなぎなぎさんらしく、ということは恐らくだがニコニコ動画やYouTubeでボカロ曲などを投稿されていたであろうハズなのだが、現在は削除されているのか大半が見当たらない。非常に残念である。

私は作曲活動を古(いにしえ)の時代に行っていて、それこそニコ動のボカロ全盛期に活動していたためSuchさんがやなぎなぎさんを好きだというのに何だか勝手に親近感を感じる。

こんな会ったことも話したこともない人間に勝手に、そして一方的に親近感を感じられてもSuchさんからしたら迷惑でしかないだろう。

だけど、迷惑さなんて百も承知した上だけど、やっぱり「LOVE & ROLL」を1stアルバムに収録するというチョイスは至高だし、もはや本家よりも好きと言っていいくらいお気に入りの一曲である。

というわけでこの一方的な親近感くらいは大目に見てほしい。

2025年10月4日【活動終了宣言】

そんなこんなで月日が流れて2025年10月4日、突如投稿された活動終了のポストはまさに後頭部を鈍器で殴られたかのような衝撃だった。

今後もずっと活動して私たちに素敵な楽曲を聴かせてくれるものだと勝手に思っていたので、
あまりにも突然すぎるその衝撃を思い出すといまだに心が動かされるものがある。

 

人の活動に永遠はない。

分かってはいるつもりだが、やはりこの経験は何度重ねても慣れないものである。

私の大好きなアーティストで鬱病で引退された方もいるし、自ら命を絶った方もいる。

作った曲が数曲カラオケ配信されてる程度の私ですら妬み・ディスりみたいなものがその当時届いた。

第一線で活動するという行為は我々が思っている以上に負荷のかかることなんだとつくづく思い知らされる。

 

活動終了は非常に残念ではあるが、
もしSuchさんが心身の限界を感じての引退だとしたら、
自分を守るための決断だとしたら、そこはもう最善の選択であると思う。

そしてニ度と表舞台で活動することがなかったとしても、これから健康で幸せに生きていってくれるならそれがファンにとっても一番尊いことだと思う。

2025年10月6日【チケット争奪戦】

通勤時も、ジムでの筋トレ時も、そしてブログ執筆時も。

これだけ日々欠かさずSuchさんの曲を聴いている私であるが、Suchさんが参加されるライブに行ったことはない。

行きたいのは山々だったが、住んでる場所から東京までドア to ドアで5時間はかかる場所なのでなかなかどうにもハードルが高い。

独身時代ならフットワーク軽く東京でも北海道でも行けたのだろうが、5時間かけて、しかも終了時間を考えるとどうあっても泊まりになるため妻子持ちのフットワークではなかなか東京へのライブ参戦は難しい。

 

だが、今回はラストライブ。

行かない訳にはいかない。
見届けないわけにはいかない。

またしても勝手かつ一方的な親近感、ではなく義務感を感じてるわけだが、「今回ばかりは何がなんでも絶対に行け!」とガンダムが言ってる気がする。

 

前述の鬱病のため引退された方の最後はコロナのゴタゴタで延期が重なり、結局ラストライブすら行われなかった。

このことから最後を見届けられる機会があるなら絶対に行くべきことを学んだ。

「推しは推せるときに推せ」なんて名言もあるくらい、やっぱり人の活動は永遠じゃないからチャンスがあるなら行かなければならないことをコロナ禍で痛いというほど思い知らされた。

 

で、Suchさんラストライブのチケット争奪戦に参加することになるのだが、夜の24時から申込スタートというこれまでに経験したことのない時間帯だった。

私は万全を期すためにパソコンの前に鎮座し、15分前から申し込みを最短時間で行えるようウォーミングアップ、そしてイメトレを行っていた。

時計の針が24時を指すやいなや、私は先ほどの15分間の修行の成果を見せるべく、敏腕マッククルー顔負けの手際の良さで入力を進めた。

赤ずきん
赤ずきん
ほうほう池袋ハレブタイとやらはキャパ500か、このペースなら余裕でいけるな!

 

この時の私はくりぃむしちゅー上田晋也バリのしたり顔を見せ、チケット争奪戦ゴールのテープを切る寸前だった。

ところが!!

イープラスの予約はパソコンからは出来ないらしく、スマホから行わなければならないとのこと!

スマホよりもパソコンの方が通信が速いだろうと、あえて、良かれと思ってパソコンでの申し込みにしたのにっ!

裏目に出るとはまさにこのことで、Wikipediaに「裏目に出る」というページがあるのなら、今の私の状況を書いてもらうのが一番伝わりやすいと思う。

 

今でこそこんな笑い話よろしくコミカルに振り返っているが、その時リアルタイムの私はこうである。

な、なんだと・・・ふざけやがって!!

ベジータが乗り移ったかのごとくパソコンの前でワナワナしてる私であったが、当然そんなことをしてる暇はない。

すぐさまスマホを手に持ち、念の為にイープラスのアプリをダウンロードしていた念には念の精神に自画自賛し、これまたF1のタイヤを交換するピットクルー顔負けの速さで再び入力をどんどん進めていった。

フリーザの宇宙船に飛び込む悟空バリの焦燥感で、私は入力を済ませて申し込みボタンをタップすると・・・。

やった…!

無事にチケット争奪戦に勝利することができた!!

Xでのちに調べてみると90秒で完売したとかどうとかで、マジでギリギリの戦いだったようだ。

あまりにもチケットが取れない方が多かったようで、その後Suchさんから配信が行われるとのアナウンスがあった。

兎にも角にも、幸運にも最後を見届けるチケットを手にすることができた。

2025年12月4日【物販~会場入り】

新幹線でブログ記事を2~3つ書き終えるくらいの時間揺られ、大都会東京に上陸。

東京には何度も来てるけど池袋ってよく考えたら初。池袋ヴァージン。

学生時代にドラマ「池袋ウエストゲートパーク」を見てたせいか、池袋って治安が悪い所みたいなイメージを勝手に持ってたんですけど、なんか思てたんと違う。

ベルベットの空は広がってないし、デタラメなdownerなんてどこにもいない。

ライブまでに少し時間があったからハレブタイ近辺を散歩してみたんだけど、アニメとかゲーセンの街って感じでカラーギャングなんてヒャッハーな人たちはすでに絶滅していた。

 

話をSuchさんに戻そう。

15時からグッズ先行販売が行われるらしく、行ってみたらすでに全部入りのやつが完売してた。

私が到着したのが15:40だからおそらく30分ほどで枯れたようである。

たぶんサイン入りのアクリルブロックが人気だったんだろうけど、あれ単体のもサイン入れればキャパ分売れたんじゃないかな。

いや、そんなことをさせたらSuchさんが腱鞘炎になってしまう。

周りを見るとだいたい皆さんTシャツを購入していて、あとは肌感覚だとトートバッグが次に売れてたような気がする。
私は先行販売ではとりあえずTシャツのみゲット。

 

 

そして開場。

18:15に開場とのことで、その時間に行くともうすでにたくさんの人が会場の入り口付近に集まっていた。

整理番号順に呼ばれるのだが、200番代の私が会場に入れるまでに20分以上かかった。

なかなか寒くてけっこう辛かったというか、12月6日に子どものピアノの発表会があるので風邪をひくわけにはいかないのでそこが一番気がかりだった。

私はしっかり目のアウターを着ていったので何とか耐えることができたが、周りを見ると半袖ニキもいるし、私の列番号の近くにはブラウスしか着ておらずガタガタ震えながら「寒くて屍(しかばね)になりそう・・・」というネキもおられた。

ニキとネキは風邪を引かなかっただろうか。
もしこれを読んで風邪をひかずに済んだのであれば一報いただきたい(冗談です)

 

で、中に入っても物販が盛況だった。
先行販売では買わなかったのだが、実はアルバムが気になってた。

アルバム「ECHOES」とだけしか情報がなく、
「えっ!?ECHOESの1曲だけで3,500円!?」と思ってスルーしたのだが、果たして本当に1曲入りなのかどうかを物販のお姉さんに聞いてみた。

お姉さんいわく、
「8曲入りだけど、何の曲が収録されているかは非公表なんです」
とのこと。

8曲入りとは言え、おそらく既存曲のみだろう。
だがしかしたかし、まぁこれはお布施の意味も込めて買うべきだろうな、というわけでアルバムもゲットしておきました!

2025年12月4日【ライブ本編】

10分ばかり押して、とうとうライブスタート。

やはり平日だから少し入りが遅れたのではないだろうか。

昔は平日ライブなんて当たり前だったんで、SADSなんて30分とか平気で押してたから10分なんて押してないみたいなもんだよ。

ちなみに当日のセットリストはこれね。

Spotifyのアカウントを持ってない方のために手打ちしとこう。

 

01.ヒカリの方へ
02.騒々事変
03.ラストファンシー
04.られない
05.ジンクス
06.サルベージ
07.Feel so good(カバー)
08.BLUE
09.うつせみ
10.ファントマイズ
11.29時はビビッド
12.SWITCH
13.Fragmented World
14.アビス
15.After The Rain
16.Shadows
17.FROM
18.ヒステリックナイトガール
19.supernova
20.ECHOES
21.Innocent
22.Mend your ways
23.Your voice so…
24.Don’t you Want Me
25.MOON
26.timelapse

 

とりあえず大半の曲の感想を書いてみたので、
行きたくても当日行けなかった人や、
当日の熱気をまた思い出したい人はぜひ目を通してほしい。

1曲目 「ヒカリの方へ」

1曲目はおそらく全員の予想が外れたであろう「ヒカリの方へ」

言葉の1つ1つにしっかりと魂を込めて力強く歌う姿に秒で釘付けになった。

この曲はAメロBメロしっとりからのサビで一気に広がり突き抜けるタイプの曲なのだが、
そのダイナミクスは普段サブスクで聴く音源とはダンチだった。

これだからライブはやめれんのよ!を見事に感じさせてくれた。

 

ここからは余談なのだが、こういう時に音楽やってる自分の悪いくせが、

Suchさんはボリュームコントロール、特に語尾小さくなるところまでしっかり意識しててさすがだなとか、
生歌だとこういうフェイク入れるんだなとか、
裏返すとこが本当に上手いよなとか、
とにかく分析しちゃう。

クリエイター気取りなんてつもりは更々ないんだけど、どうしても細かいところを聞こうとする私のよくないところが出てしまう。

もっと純粋に100%音楽を楽しめる方がうらやましいとこういうときに心底思うのである。

こんな私と同じように、
あの会場の中にアパレル関係の方がいたらファッションに目がいったり、
美容師さんがいたらカットとかカラーが気になって100%音楽に意識が向かないとかあるあるなんだろうか。

そういう人がいたらぜひ一報いただきたい(冗談でs

2曲目「騒々事変」

原曲もバンドサウンドなのだが、やっぱ生は違う。

Suchさんの歌のダイナミクス、楽器隊の圧、それらが合わさる快感さ。

この日の「騒々事変」はどのパンクバンドやラウドバンドよりも「キレ」があった。

こんなに素晴らしい楽曲なのに、アレンジなのに、今回限りしか聞けないのは人類の損失でしかないと思う。

3曲目「ラストファンシー」

告知の段階で缶缶さんが参戦するとのアナウンスがあったので、ラストファンシーをやってくれるであろうことは分かっていた。
いや、分かっていたとか偉そうなこと言ってごめんなさい。

実は私はこのラストファンシーが大好きで、Suchさんの他のアーティストさんとのデュエット曲の中で最も至高だと思う。

 

Suchさんって声色を楽曲の中で変えていて、大きく分けたら3種類に分類できると思うんですよ。

1つ目が「センチメンタルハートボーイ」のAメロで見られる【可愛い声】

2つ目が「サルベージ」や「Leave me alone」で見られる「カッコいい声」

そして3つ目が「ラストファンシー」や次の4曲目の「られない」でも見られる「通常の声」

いや、何を持ってして通常というかって話だけど、
Suchさんからしたら「いや、お前全然分かってへんで!」って話かもだけど、
私の中では「ラストファンシー」や「られない」の歌唱時のSuchさんがフラットという認識なんです。

で、どのSuchさんも魅力的なんだけど、どれが一番好きかというとやっぱ「通常バージョン」なんですよ。

4曲目「られない」

さっきからあれも好きこれも好きって言ってるけど、「られない」はマジで好き!トップ3に入ると思う。それくらい好き。

「られない」はロシアンハードベースというジャンルの音楽の特徴であるドンクベースと呼ばれる特徴的な音が用いられていてアレンジがニクイ。

また、天国メタバース等に見られる独特の歌詞もイイ。

この曲、たしかベースのレコーディングはわかざえもんさんが担当していたと思うんですけど、イイですよね、わかざえもんさん。

 

それとMIMiNARIさんのチャンネルにショート動画でミックス中のSuchさんの歌声が聴けるんですけど、「あぁ、素材に近い声ってすごく素敵♫」ってなりますよ。

で、この曲はラストライブでぜひ聴きたかった。
でもおそらくやらないだろうなって思ってたからイントロが始まったとき心の中でガッツポーズでしたよね。

マジで良かった!最高だった!!

7曲目「Feel so good」

大好きなアーティストに元気づけられ、大好きなアルバムがあって・・・といったMCから始まったので、

 

赤ずきん
赤ずきん
これはもしや「LOVE & ROLL」を聴けるのか!?

 

と思ったらまさかの「Feel so good」

これはマジで意外だった。私の記憶が間違ってなければこういうジャジーな匂いのある曲ってSuchさんリリースしてないと思うんですよ。

だから完全にノーマークだったというか、してやられました。

これがラストライブなのは百も承知であるが、こんなしっとりと歌いこなせる引き出しがあるのであれば、
横揺れの曲の引き出しもあるのであれば、
椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」のSuchさんバージョンも聴きたいと思わせる、そんな「Feel so good」でした。

10曲目「ファントマイズ」

Suchさんの曲の中では個人的に再生回数少なめな方の曲だけど、バンドセットで見事に化けた。

ライブは低音重視のミキシングだったため、とにかくリズム隊の音圧が高かった。

バスドラがずいぶん効いてたから、60hzあたりがかなり鳴っていたと思われる。知らんけど。

で、その圧とこの楽曲が一見ミスマッチのように感じるが、それが見事にハマって凄まじいエネルギーを放ってた。

あと、この曲では特にSuchさんの心情が歌に乗っていて、少し言語化が難しいが鬼気迫るものを感じた。

とにかく迫力にただただ圧倒された。
そんなファントマイズだった。

ラストライブのセットリストの中で「ファントマイズが良かった」という声はおそらく多いんじゃないかな。

12曲目「SWITCH」

缶缶さんと同じく、水槽さんも事前に参戦表明されてたから「SWITCH」を歌うことは分かってた。
また生意気言ってすまん。

で、近々で水槽さんのEPで「zero gravity」がリリースされたから期待してたんだけど、水槽さんとは「29時はビビット」と「SWITCH」の2曲でした。

「水槽は友人であり戦友」っておっしゃってたけど、
だからこそ水槽さんは今日どれほどの思いでステージに立っていたのか、
考えても考えてもそれを上回る思いであったに違いない。

寂しい、悲しい、悔しい、今までありがとう。

我々には到底分からないであろうたくさんの思いを引きずりながらこの日ステージに立ってくれたと思う。

 

で、2曲歌ったあとSuchさんとMCをすることなく速攻で舞台袖にはけるのがもうね。

今日はSuchさんにとって特別な日だから。

とにかく邪魔をしない。

私は花を添えるだけ。

そんな感じがして本当に水槽さん、下手(しもて)にはける姿が男前でした。

15曲目「After The Rain 」

ま・さ・か・の!!

「After The Rain 」

私にとっての神曲が披露されるとは!!!!!!

XとかでよくSuchさんのセットリストはこれまでも確認してたんですけど、「After The Rain」ってやってましたっけ?

なんかチョット前の曲だし、
何だかんだ人気曲はPSYQUIさんの曲だし、
やらないのかな、なんて思ってた。

 

そして16曲目はこれまたレア曲の「Shadows」

Neko Hackerさんとの曲はどちらも目の前の道が開けるというか、
光が一気に突き抜けるようなポジティブさがありますよね。

嫌なことがあったり辛いとき、そっと寄り添ってくれたのが「After The Rain 」であり「Shadows」だったように、
この曲に救われた方は私以外にも多いのではないでしょうか。

この2曲を生で聴けたこの経験は一生私の特別なものになることでしょう。

18曲目「ヒステリックナイトガール」

もうね、言葉はいらない。

会場が1つになった、そんな瞬間だった。

フロアの熱が、ギアが、1段階も2段階も上がったようなそんな気がした。

Suchさんを代表する曲だし、やっぱコール&レスポンスがゴイスー。

イントロの部分で「Oi!Oi!」って、もう控えめにいってオイパンク超えてるよ。

かと思えばサビではしっかりとクラブミュージック調の縦ノリだもんね。

 

ところでこれアウトロのギターが凄いんだけど、ライブでも完全再現でマジ凄かった!

この日ギターを担当されてた「小林ファンキ風格さん」ってご存知なかったんですけど、いやもうマジで上手いですね。

ギターソロのたびに、

 

赤ずきん
赤ずきん
こんなにギター上手に弾けたら楽しいだろうなぁ。

 

と思わせてくれる、そんな超絶テクのギタリストさんでした。

次で話す「ECHOES」ではストラトに持ち替えてた。
あの曲の鈴鳴り感をしっかりストラトで再現されていた点も最高でした。

20曲目「ECHOES」

本編最後の曲。

19曲目の「supernova」の前のMCで、残すところあと2曲になりましたを聞くやいなや、会場のみんなは声を揃えて、「えぇ!?」

もちろん私も同じ感情でした。
早い、早すぎる。
こんな素敵な時間を終わらせたくない。
もっとSuchさんの歌を聴いていたい。

そんな思いで目に焼き付けた「ECHOES」

ちなみにこの曲だけギター2人体制になったんだけど、シューゲイザー味を感じるような、そんなエモさを感じた。

で、曲の感想なんだけどもう何ていうかね、Suchさんがありえない熱量、
そして魂を込めて歌ってくれたっていう表現しかできない。

命を削って歌ってる、そんなある種の「歌手の生き様」みたいなものを見せてくれた。

 

私にもっと語彙力があればもっと伝わる言葉を紡げるんだろうけど、残念ながらできないのがもどかしい。

もう声が出なくなってもいい。
そんな思いすら感じられたSuchさんの熱はきっと、会場にいる全員に届いたと思う。

無慈悲なくらい美しい曲は、
Suchさんのラストを彩るのに十分すぎる光を放ってました。

2025年12月4日【アンコール】

アンコールはバンドセットから一転、オケに合わせていつもの形態のライブ。

大半がPSYQUI × Such楽曲で、もうフロアが爆揺れオブ爆揺れ。

みんなこれが最後って分かってるから、
もうSuchさんの姿も、歌も、熱も感じることが出来なくなるから。

1分1秒逃さない、
脳みそに焼き付けるように、
楽しんだ。

 

私の隣にいた女性の方はパッと見ぃ大人しそうな感じに拝見されたけど、終始腕を上げ、声を上げ、さまざまな思いをSuchさんに届けようとしてた。

その隣でアラフォーおじさんの私も手を上げ、クラップし、Oi!言うたりドンチューウォンミー!って全力で叫んだ。

ライブでこんなに声をあげたのはいつ振りだろうか。

あんまこういうこと言いたくないけど、
やっぱ30歳を超えたあたりから声をあげたり腕をあげる元気が無くなるし、
恥ずかしくなる。

周りの人なんて自分のことなんて見てないのは分かってるんだけど、
そんなことは言われんでも分かっとるんだけど。

そうじゃなくて、
他者の目が恥ずかしいんじゃなくて、
いい歳して声あげたり腕をあげる自分を客観的に見るのが恥ずいのよ。

だけど今回ばかりはそんなこたぁ言ってられない。られない。

全力で楽しんだ。

やっぱイイね、声上げるの。
なんか楽しいね、腕あげるの。

 

途中、SuchさんのMCで「私にとって大事(特別)な曲」と「Your voice so…」を紹介してたけど、世の中にSuchさんを知らしめた曲なんですよね、きっと。

スターダムにのし上げたというか、ガラの悪い言い方をするならば「当たった曲」

それが「Your voice so…」であり、ファンの皆んなもやっぱこの曲と「Don’t you Want Me」は1番アガる。

この2曲のボルテージはホントに凄まじくて、ここまで盛り上がるライブって今後あるのかな、と思えるくらい凄かった。

この熱のおかげで、
この思い出を糧に明日から嫌なことがあっても頑張れる人がたくさんいるという事実が、
Suchさんに届けば幸いです。

 

で、ラスト2曲は「MOON」と「timelapse」

MOONをセットリストに加えるとは思わなかったのだが、今回選ばれた楽曲で意外だった曲たちはおそらく、
SuchさんがMCで言ってた「私が歌いたい曲」だったのではないだろうか。

大ラスを飾った「timelapse」だけど、本当に最後を飾るのに相応しい楽曲だった。

ライブハウスなんだけど、
どこかプラネタリウムにいるかのような錯覚をするかのような不思議な感覚。

美しい音、たくさんの思い出、曲がもたらしてくれるあの瞬間の匂い、
そういったものが走馬灯のように次々と押し寄せてくるような感覚があった。

 

本当は最後の曲で悲しいはずなんだけど、未来に希望を感じていこうじゃないか、

これからも私の曲があなたに寄り添い続けるから寂しがらないでね。

そんなSuchさんからのメッセージがあるように感じた。

最後の瞬間は湿っぽくならないようにという演出は、どこかドラゴンボールの原作ラストと重なった。

よくある「バイバーイ!」って袖にはけるまでに何度もファンサするアーティストとは対象的に、

「またね」

と伝えて足早に立ち去ったSuchさんがやはり唯一無二に感じたし、
あれくらいサッパリしないとSuchさんへの思いを成仏できないファンが多数生まれてしまうから。

あとがき

アラフォーとなると家庭のことや、
私の仕事や生活のこと、
日々の嫌なことや面倒ごと、
子どもの成長や可愛さや、
最近スプラで全然勝てないんだよね、などというくだらない話をしているとあっという間にライブの日がきてしまった。

そして何事もそうだけど、楽しい時間、夢中な時間はあっという間にすぎてしまう。

ライブが終わって晩ご飯を食べ、ホテルに戻って風呂に入ったあとにライブの感想などをXで漁りつつ、記憶が薄れないうちにこの記事を書いてたら夜中の3:00である。

まだ終わった直後なのに、さっきまでステージまで数メートルの距離で感じていたのに、もうぽっかりと心に穴ができてる。

喪黒福造でもこの心の隙間はなかなか埋めれんだろう。

 

アラフォーのおじさんだってこれなんだから、感受性豊かな若い子がライブ直後に泣き出して取り乱すのは仕方ないことだと思う。

ライブ後に泣いていた方と少し目が合ってしまったのだが、
あれは決して冷めた目で見たんじゃないことをこの場を借りて弁明したい。

ホントはおじさんだって泣きたいのよ。

もう新曲を聴けないし、
ライブでSuchさんにもう会うことも出来ない。

ちょっとやそっとじゃ成仏しないこの思いを抱えながら生きていかなきゃいけない。

むしろこれから時間が経てば経つほど、昔好きだった子が美化されるのと同じように今日のライブが、
これまでの思い出が美談になってしまって、ドラクエの毒沼みたくジワジワとダメージを受けるんだ。

いやぁ、40代で毒沼歩くのはキツイわ~
だいぶキツイ。思てる以上にキツイ。

いや、てかシンプルにおじさんがあの場で泣いてたらキショいよな?

 

歌詞のオマージュはいいとして、

Suchさんが「手紙をもらうと嬉しい」とのことをおっしゃられていたので、感謝の思いを伝えるべく手紙を書いてライブ当日持って行こうと思った。

だが、とてもじゃないけど400字程度で伝えることなんてできないし、

こんな長文をしたためて渡しなんかしたら高確率でドン引きされるに違いない。

 

じゃあ手紙を書いて渡すのではなく、
せっかく執筆活動をしてるんだから、
どうせ書くならSuchさんを知った経緯からなんやらかんやら全部書こうと。

Suchさんが活動していた世界線のなかで、私がたまたま彼女を見つけ、そうして交わったほんの少しの時間を、書き綴って、備忘録として残しておこうと。

もちろん、アーティスト側に立って私は講釈を垂れるつもりはないし、結局のところSuchさんがどのような思いをして7年間活動していたかは本人以外誰にも分からない。

もう今さら答え合わせをする機会もなければ、その事実を受け止めて泣き崩れるほどの感受性が足りないほどには年齢を重ねている。

ただ1つだけハッキリしてるのは、もうSuchさんには会えないし、新しい楽曲も聴けないってこと。

 

今回のライブが初めてであり、今まで遠いとか忙しいとか理由をつけて参戦しなかったくせに、
古参でもなんでもないくせに、
もうお別れってなると途端に寂しがるのがつくづく人の身勝手さだなと思う。

それでも悲しいものは悲しいし、「これからのSuchさんの人生に幸あれ」なんて使い古された言葉しかどうあっても出てこないけれど、これが今の私を含めたファンみんなの飾りっけのない、ありのままの言葉だと思う。

私たちはただ、活動終了を選んだSuchさんの気持ちを尊重するしかないし、誰であろうと否定できない。

でも心の中どこかで、せめてリリースだけでもしていただけないでしょうか?という浅ましさが私の自分勝手さであり、ありのままの言葉だったりもする。

記憶の中でずっと鳴り響き続けますように

読んでいただき本当にありがとうございます。

ここまでで軽く1万字を超えてるので、なかなか大変だったと思われます。

私はイチファンであるとともに、ある目標がありました。

それは作曲活動を再開したら、

赤ずきん
赤ずきん
「いつかSuchさんに自分の曲を提供したい」

 

ということ。

この目標を叶えることは不可能になってしまいましたが、
それはまぁそれとして、
これからもSuchさんが渾身の力で息を吹き込んできた155曲の楽曲を聴き続けていきたいと思います。

もし「またね」があるのなら。

雨の後に虹がかかるのなら。

そんなifを妄想しながら、この記事を終わりにしたいと思います。

 

繰り返しになりますが、ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。

そしてSuchさん、今まで本当にお疲れさまでした。

あなたが鳴らした残響音を、
あなたが放った眩しすぎるほどの光を感じ、
これからも生きていきます。

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