「そろそろ家を買ってもいいかもしれない」と考える公務員の方は多いのではないでしょうか?
特に転勤のない地方公務員などは、
と感じる場面もあるはずです。
しかし冷静に考えてみると、子どもが小学校を卒業するまでの間はマイホーム購入を見送る方が賢明な場合があります。
いや、小学校卒業までマイホーム購入は絶対に待つべきだと思います。
今回はその理由を5つに絞って解説し、最後に公務員がマイホームとどう向き合うべきかについてもアドバイスします。
もくじ
小学校を卒業するまでは家を買うべきではない5つの理由

【理由1】子どもにとって大きな負担になる
たとえあなたに転勤がなくても、将来的に何らかの事情で引っ越しを余儀なくされる可能性はゼロではありません。
学区外のエリアに新居を構えるとなると、子どもが転校をしなければなくなります。
特に義務教育期間中の転校は子どもの心に大きな影響を与えることもあり、慎重な判断が求められます。
またマイホームを購入してしまうと、転居の自由が制限され、「子どもが通学するのに遠すぎる」みたいなデメリットが発生しがちです。
【理由2】教育費のピークと住宅ローンが重なる
公務員は安定した収入があるとはいえ、子育てには多くのお金がかかります。
文部科学省のデータによれば、中学校から高校、大学にかけて教育費は年々増加していき、特に私立校に進学する場合は年間で100万円を超えることも珍しくありません。
そんな中で、毎月の住宅ローンが重くのしかかると、生活の余裕が失われ、思わぬ家計の圧迫につながります。
特に初期の10年は金利や繰上返済などに敏感な時期なので、「今でなくていい」タイミングでローンを組むのはリスクが大きいのです。
「家が欲しい」という気持ちはよく判り明日が、今はじっとその気持ちを我慢すること。
子供に教育費がかからない小学校卒業までの間にひたすら資産形成をして、お金を増やしておくことがその後の人生をイージーモードにすることができます。
【理由3】家族のライフスタイルは“変化する前提”で考えるべき
今の暮らしが快適でも、それが10年後、20年後にそのまま続いているとは限りません。
子どもが独立すれば、4LDKほどの部屋数は必要ない可能性が高いですし、夫婦だけの生活になれば利便性を重視したコンパクトな住まいだったり、一軒家よりもマンションの方が心地よいこともあります。
しかし早い段階で家を購入してしまうと、将来の変化に対応しづらくなります。
「せっかく買ったのだから」と、合わない住環境に無理に住み続けることになりかねません。
子どもが小学校を卒業し、ライフスタイルの方向性が明確になってからの購入の方が後悔の少ない選択になります。
【理由4】住宅市場は今“割高”な時期。焦って買うと損をすることも
2020年代以降、建築資材の高騰や円安の影響で、新築住宅の価格が全国的に上昇傾向にあります。
「今買わないともっと高くなるかも」という心理が働きますが、短期的な焦りで動くと高値づかみになる可能性があります。
不動産市場は波があります。
需要と供給のバランス、金利の変動、人口動態などにより、数年単位で価格が変化するのはよくあることです。
子どもが中学を卒業するまでの数年間、しっかりと貯金をしながら市場を見極め、ベストなタイミングで動く方が長期的に見て得策です。
【理由5】学区の制約が、家選びを“縛る”
子どもを現在の小・中学校に通わせたいと考えると、学区内に限定して家を探さなければならなくなります。
しかし、学区で縛られた家探しは選択肢が狭まり、価格が割高な物件を選ばざるを得ないケースもあります。
特に人気の学区では土地の価格も高く、物件はすぐに売れてしまいます。
これが、「良い家が出るたびに迷っては逃す」を繰り返す悪循環を招く原因にもなります。
小学校卒業まで待てば子どもの通学を気にせず、もっと広範囲に、もっと柔軟に家を選べるようになります。
公務員はマイホーム購入とどう向き合うべきか?

公務員は社会的信用が高く、住宅ローン審査にも有利な立場にあります。
しかし、その安心感が「家は早く買うべき」という思い込みにつながってしまうことも少なくありません。
以下のような視点で向き合うことが大切です。
1. 今すぐ買わないことが「損」とは限らない
マイホームは「早く買うほど得」と思われがちですが、それは必ずしも真実ではありません。
住宅価格が高騰している時期に無理をして買うよりも、冷静に時期を見極め、じっくり貯金をした上で、必要な広さ・立地・間取りを吟味した方が満足度の高い買い物になります。
また多くの人は、
って考えがちですけど、家賃補助って年間で言うと30万円くらいになりますからね。
この恩恵をなるべく長く受ける、ってのは賢い選択だと個人的には思います。
2. 将来の暮らし方を“今”から想像しておく
子どもが独立した後の住まい方、定年後の生活、老後の利便性・・・これらを今のうちからシミュレーションしておくことが、後悔しない家づくりに繋がります。
人生100年時代において、40年、50年使う家を現在の価値観だけで決めてしまうのはリスクが高いです。
3. 家を買うことだけが正解ではない
住宅購入は大きな選択肢のひとつではありますが、必ずしも「買う」ことだけが正解ではありません。
公務員のように転勤が少なくても、賃貸の柔軟性は捨てがたい魅力です。
家賃を払いながらしっかりと資産を増やしていく方が、場合によっては合理的な選択になることもあります。
ていうか、長く賃貸に住んで余ったお金を投資に回してる人ほど、大きく資産形成していますからね。
皆んな「お金持ってる」とは公言しないけど、賃貸に住んでいる人ほどお金持ってるケースが少なくない、という気はします。
まとめ:焦らず「買わない」という選択も立派な戦略

マイホームは人生でもっとも大きな買い物のひとつです。
そして、買うタイミングはその後の人生を大きく左右します。
転勤がないからといって早まって購入すると、教育、生活、資産、将来設計すべてに悪影響を及ぼすことも。
今、家を買わないことは“損”ではなく、むしろ“戦略的な選択”です。
公務員という安定した立場を最大限に活かし、余裕を持った資金計画とライフプランをもとに、納得のいくタイミングで購入を検討しましょう。
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