これは未来のあなたの話として聞いてください。
20年間「S&P500」を買い続けてきて、定年退職を迎えた今、積み立てたインデックスはピーク時に3,000万円に到達した。
この3,000万円にプラスして退職金の2,000万円があるので、これだけあれば老後は安泰だと思われた。
でも、油断しきっていた。
というのも、突然の大暴落に巻き込まれて、必死の思いで積み上げてきた資産は崩壊して、最低で1,000万円ほどになってしまった・・・。
今あなたが読んでいる、この出口戦略シリーズの第一話、そして第二話を見ることで、3%ずつ資産を切り崩しであれば、暴落を経験したとしてもいずれ資産は回復していくのではないか、と考えました。
3%の切り崩しが功を奏して、現在、資産は回復傾向にある。
だがしかし、最近悩んでいることがある。
緊急に!という訳ではないけど、まとまったお金が必要になりそうである。
たとえば、古くなったマイホームにはリフォームが必要だ。
補助金があるらしいとかどうとかよく分からんけど、最低限でも500万円はかかりそうだ。
3%の切り崩しでは500万円は用意できないので、このリフォーム資金をどうするか。
また他にも、今はまだ健康だからいいけど、もし大病をしてしまったら保険が効くとはいえ30万円は必要になるだろう。
また、今後老人ホームに入ろうとしたら、入所の一時金で数百万円かかってしまう。
まだ暴落したインデックスは回復途中。
まとまったお金はどのように売って確保していけばいいのだろうか。
たとえば、今全部売っちゃってもいいのだろうか?
幸い私は公務員だから、このインデックスのお金以外にも、退職金の2,000万円がある。
これは現金でそのまま銀行に残っている。
インデックスを売却して資金を確保するか、貯金から現金を捻出するか、どちらがいいだろうか?
投資に精通している人なら、一体どうするのだろうか?
というわけで今回は、出口戦略の最終話ってことなんですけど、
一括で売却したい場合、どうすべきか?
についてお話していきたいと思います。
これまでの話は3%ずつとか4%ずつとか、持ってる資産をちょこちょこと売っていくやり方についてでした。
投資のゴール終盤にどのように売っていくか?
4%ずつ売っていくと積み立てた資産はどうなるか?
高配当にシフトするタイミングはいつ?
まとめて売りたい場合どうすればいいかですが、結論から言うと、
暴落に巻き込まれて、インデックスが回復途中であれば無理に売らない方がいいと思いますね。
簡単に言うと、「今ある、持ってる現金で何とかやりくりしろ」ってことです。
インデックスは「儲かってる時に売る」が基本だと思います。
もちろん3%ずつとか4%ずつなら、どのタイミングで売り始めても問題ないのですが、一括売却となると、下落中とか回復中は売らない方がいいって感じですね。
もくじ
インデックス投資は雪だるま式
インデックス投資って、「雪だるま式に増えていく」なんて言われるじゃないですか。
雪だるまを作ったことがある人ならイメージ湧きやすいと思いますが、雪だるまって、球体が大きくなればなるほどデカくなるじゃないですか。
インデックス投資は毎年◯%とかって感じで増えていくから、雪だるま式と形容されるのも分かりますね。
(S&P500は年に10%成長するという過去のデータがあります)
株価って実際は上下動を繰り返しながら右肩上がりに成長していくから、雪だるまが大きくなることも小さくなることもある。
で、3%とか4%を切り崩していく方法っていうのは、いきなり雪だるまを削って小さくならないように、少しずつ削っていくってイメージになります。
一方で一括売却っていうのは、雪だるまを全部壊してしまうようなもの。
なので暴落中、雪だるまが小さくなってる時に壊してしまうと爽快感が少ない、つまり、儲けが少なくなる。
なので、暴落中や回復途中は一括で売らない方がいいと思いますね。
冒頭の話だと、退職金があるならとりあえずそこから使うようにして、もし現金が足りなくなった時に株価が上昇してきたら一部売って、大きな出費に備えておくのがいいのではないでしょうか。
15年以上使う予定のないお金を投資に回す
「株価が上昇しているうちに少しずつ売っておくべき」って言いましたけど、それって15年以上投資を続けているってことが前提になります。
過去のデータで言うと、15年以上S&P500に投資していれば、過去70年間、どの15年を切り取っても損することは無かったんですよ。
上記は過去70年間のチャートなんですけど、下落が激しい箇所に赤いマークを付けました。
で、グラフを見れば一目瞭然ですが、こんな大暴落が来ても10年あれば株価は元に戻るんですね。
みんなが知ってるITバブルとかリーマンショッククラスの大暴落が起こってもです。
暴落中の期間は年単位だとしても、いつかは立ち上がって力強く右肩上がりを続けてきたんです。
ここまで第一話から当記事である第四話まで、出口戦略についてお話していますが、入り口の段階で、
何があっても15年間投資する。何があっても15年間は売らない
これが守れることが必要最低限の前提になるわけですね。
一括売却はどうすればいいの?
一括売却って15年以上投資し続けての話が前提ですから、基本的に退職後とか老後の話になると思うんですよ。
老後で必要なまとまったお金って大病をするとか老人ホームに入居とかそんな感じを想像しますよね?
マイホームのリフォームとかも考えられますが、それって病気みたいにある日当然やって来るわけではないので、ある程度タイミングと評価は事前に想定できるはず。
ちなみに、これは私の個人的な意見なんですけど、老後って意外とまとまったお金って必要ない気がするんですよ。
リフォームって別にしなくても住めなくなるもんじゃないし、入院や介護だって国の制度を使うとけっこう出費を抑えることが出来るんですね。
まぁ私は専門家じゃないから詳しいことは分からないですけど、そもそも医療費はお年寄りは1割負担とかだし、ガンとかの大病を患っても高額医療費制度とかありますしね。
その1割とか高額医療費制度を使っても高いとかって話になると何も言えなくなるけど、リフォームだってバリアフリー化するには補助とかあるらしいんですよ。
だから、私は意外と、
老後って言ってもそんなにお金かからないんじゃない?
って思ってます。
日本はオワコンとかネットで見聞きしたりもしますが、何だかんだ日本ってお金持ってるし、色んな制度とか保障とか手厚いと思うんですよ。
なので、老後って年金とか退職金とかあるから、積極的に一括売却とかしなくても何とかなるんじゃないかって気がしてるんです。
せっかく投資してきたインデックスを切り崩すよりも、退職金くらい生活防衛資金として残して、あとはインデックスにぶち込み続けるのが良いんじゃないかと。
現役世代は何かとお金がかかって大変
むしろ一括売却しないといけない状況になるかもしれないのは、今働きざかりのアラサーとかアラフォーの現役世代かもしれないです。
結婚式+新婚旅行で数百万円は飛んでいくし、子供の教育資金とか、人によってはマイホームの資金とかもあるかもしれない。
こうしたまとまったお金が必要なイベントが残されている人は、給料を投資に全振りとかはしない方がいい、という気がしますね。
ところで、私が考える一番お金がかかるイベントって、やっぱり「教育資金」だと思うんです。
子供の教育資金をどうしていくか
マイホームって月に10万円ずつとか、ローンを組むからまとまったお金がいきなり必要ってことにはなりにくいじゃないですか。
けど、子供の教育資金って私立大学で仕送りも必要とかだと1,000万円とか余裕でかかるし、理系で大学院まで行くとか、薬学部や医学部に行くと6年間がデフォになる。
ところで、子供の教育資金って本格的にお金が必要なのって大学に進む18歳時点だから、生まれてから18年間猶予があることになる。
私は子供の教育資金を早く形成したかったので、児童手当とか余剰資金を徹底的に投資して、子供はまだ小学校に通ってる年齢ですが既に教育資金を作り上げることに成功しました。
直前で大暴落がきたらどうする?
大学に入る前、たとえば17歳とか18歳とかもうすぐまとまったお金が必要って時に、大暴落が起きたらヤバいじゃないですか?
これ先ほどのグラフなんですけど、ITバブル崩壊とかリーマンショックとか、大暴落が起きた直後に大学入学が重なったらと考えると、頭が痛いですよね。
15年以上インデックス投資を続けていれば損をしないとは言え、せっかく頑張って積み上げた含み益が一気に吹っ飛んだらショックで夜も眠れない。
確かに株価は上昇・下降を繰り返すから、15年以上の長期投資なら元本割れする可能性は低いとしても、プラマイゼロだと何だかしょっぱい気持ちになりますよね。
S&P500の平均リターンは年に10%とか言われているけど、暴落ってどのタイミングで来るか分からないから、人によっては「マジか、このタイミングか・・・」ってなる可能性も十分考えられます。
どうやって売っていけばいいか?
教育資金の出口戦略についての私の案なんですけど、
必要になる6年前に売ってしまう
たとえば大学入学のタイミングでまとまったお金が必要になる予定なら、その6年前の小学校卒業くらいのタイミングで売ってしまう。
暴落が来る前に早くから利益確定してしまうってことですね。
12歳のタイミングで売ってしまって、そこから6年間上がり続けたらそれはそれで仕方ない。
暴落に飲み込まれなかったと、ポジティブシンキングで割り切るしかない。
また、もし12歳の時点で株価が下がりまくってたら、売らない。
そこからまだ6年間猶予があるんだから、6年間あれば回復する可能性の方が高いんだから、そこに賭けてみる。
この「6年前に売る作戦」だと、大きく儲ける可能性は潰すことになるけど、暴落に巻き込まれる危険性を高い確率で回避することができます。
まぁこれは一つの案なので、こうしろって話とかじゃなく、こういう考えもあるんだね、くらいに頭の片隅に置いていただければいいかなと。
何にせよ、本来は15年以上の長期投資がベストな訳だから、投資した分は手をつけないようにしたいですよね。
まとめ:まとまったお金を売却するには
一括売却の話はこれで終わりになります。
さいごに、今回の話を実践できたモデルケースのお話をして終わりにしたいと思います。
暴落に負けず
マイホームのリフォーム資金は退職金から捻出することにした。
幸い、現役時代にコツコツとインデックス投資を続けてきて、退職時には3,000万円まで増えたので、ここからは年に3%ずつ、年間90万円を切り崩しながら生活していこうと思う。
長期投資中に大暴落も経験したけど、6年かけて何とか資産も元に戻った。
暴落の時は真っ青になったもんだし、ストレスで抜け毛も増えたけど、何とかなったのは不幸中の幸いだ。
それから3年後
切り崩しながらも株価は上昇を続け、退職時に3,000万円だった資産は3,500万円まで増えた。
まさにインデックス投資さまさまで、凡人の私だけど老後のお金の心配はなくなるくらい資産を形成することができた。
途中の大暴落はビビりまくって、「投資なんてするんじゃなかった・・・過去の私に説教したい」なんて思ってたけど、あの時に売らなくてよかった。ホントによかった。
「暴落を耐え忍ぶことが出来る人だけが投資で勝てる」
なんて投資家の言葉があるけど、この格言は本当なのだなと、心から思います。
まとめ
- まとまったお金は必要になる前に、利益が出てるうちに売っておくのがいいかも(6年前を目安に)
- 暴落してても、待ってたら株価は元に戻ってくる
- 暴落を耐え忍ぶことが出来る人が投資に勝てる
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