あなたは「公務員の仕事もブラック化が進み始めている」といった話を聞いたことがありますか?
おそらく普通に生活を送っていたら、日常会話の中でそのような話を聞くことはなかなか無いのではないでしょうか。
ちなみに、公務員について聞く話といえば、以下の感じではないでしょうか。
- 公務員は安定しているからうらやましい
- ニュース等で公務員のボーナスが何ヶ月分出た
しかしネット界隈では嘘か本当かよくわからない情報を目にすることも多々あります。
例えば、自称公務員なるブロガーが「公務員の安定は終わった」、「公務員の世界もブラックだ」などと声高々に発信しています。
というわけで、
本文では、
公務員の仕事もブラックになってきているというのは本当なのか
について解説しています。
これから公務員を目指そうとしている人は、ぜひ本文を読んで公務員の世界についてのリアルを感じてみてくださいね。
公務員がブラック企業化しているとブロガーが騒ぐ理由
「公務員 仕事」などで検索をすると、以下のようなワードを目にする機会が多くなっていると感じます。
- 公務員の安定の時代は終わった
- 公務員の仕事は本当はブラック
- 今の時代、公務員になるのはやめた方がいい
上記のように、大半はネガティブな情報ですね。
では、なぜそのような記事が目立つようになってきたかというと、「公務員はオワコン」と警鐘を鳴らすブロガーが増えてきたからというのが結論です。
ちなみに、ブロガーが「公務員はブラック」だと主張する理由は以下の通りです。
- 残業が多い
- 年功序列だから上司に何も言えない
- パワハラ、セクハラは当たり前
- 飲みが多い
- 世間からの風当たりが厳しい
- 選挙の時の労働時間が10時間を超える
- 災害時に家に帰れない
アクセスを集めているブログを複数チェックしたのですが、だいたい上記の理由から「公務員の仕事はブラック」というようなことが書かれていました。
では、次の章で上記の主張が本当に正しいのかどうかについて解説していきますね。
無視してOK!ブロガーの主張は間違いだらけ
①:残業が多いから公務員はブラックだ!
まず「残業が多い」ということですが、公務員になりさえすれば誰でも定時に帰れるわけではありません。
公務員と言えども職種が様々ありますし、同じ市役所ですら部署によって毎日定時に帰れるところもあれば、日付が変わるまで残業している部署もあります。
そして、その自治体にどれだけの数の職員が働いているかによっても忙しさや、有給休暇の取得のしやすさなども変わってきます。
仮に本当に忙しい部署にいて残業続きの日々を送っていたとしても、公務員の異動は3年毎のペースであります。
したがって忙しい部署に配属されたとしても、3年もガマンしてればその激務から離れることができます。
ちなみに、定時に帰れるかどうかや公務員の残業事情については、以下の記事で解説していますので合わせて読んでみてくださいね。
②:年功序列だから上司に何もいえない
次に「年功序列だから上司に何も言えない」についてです。
たしかに公務員の世界というのは上司の意見は絶対で、仕事の指示はトップダウン方式であることが多い。
そして若手からの改革や提案は好まれないので、意識の高い人からすると「古い慣習である公務員の世界=ブラック」と感じてしまうのも分からなくもないです。
それに加えて部署や上司などは運任せである為、仕事の出来ない上司やつまらない部署に配属されると、自分を押し殺しながら仕事をしなければならないということが書かれていました。
これを読んで思ったのですが、「年功序列だから上司に何も言えない」というのは公務員に限った話ではありませんね。
民間企業もまだまだ年功序列を採用している会社が多く存在しますし、たとえ実力主義だったとしても年上には敬意を表す方がスマートですよね?
民間企業だって上司の指示は絶対ですし、上司や同僚、部署だって全部自分では選べない運ゲーです。
なので、公務員だろうと民間企業に勤めるサラリーマンだろうと、上司の言うことは絶対ですし、上司・同僚・部署といったものは何1つ自分では選べない。
なので、そういった理由で「公務員はブラックだ」というのは少しオーバーな気がしますね。
③:パワハラ、セクハラが当たり前
次は「パワハラ、セクハラが当たり前」についてです。
パワハラ・セクハラが当たり前なんて、こういったことを主張するブロガーはどんな職場で働いてるんでしょうかね(苦笑)
確かに警察や自衛隊などはパワハラやイジメが横行しているという話はよく聞きますし、実際19歳の警察官がパワハラを苦に上司をあやめるといった事件もありました。
しかし、警察や自衛隊のような公安系の仕事は上下関係が厳しいといったことは、入る前からある程度想像出来ると思います。
ちなみに、私の職場では少なくともパワハラがあると感じることはありません。
次にセクハラについてですが、公務員の世界では仮に女性がいない職場であっても公務員倫理の研修を年に1度必ず受けさせられます。
市役所などの自治体ではセクハラと飲酒運転には特に厳しい指導、そして罰則を設けています。
そのため実際にセクハラ被害があったとしても、自治体の相談窓口に駆け込めば間違いなくセクハラした人間を懲戒解雇まで追い込めます。
ブラックだ!と騒ぎ立てる前に出来ることがいくらでもありますので、ブロガーの言うセクハラ行為が蔓延してるかどうかの真偽は怪しいと個人的には思いますね。
④:飲みが多い
「飲みが多い」についてですが、確かに公務員は飲みが多いです。
中には飲み会にしつこく誘ってくるめんどくさい職員がいるのも確か。
しかし、職場の飲み会に行く行かないは個人の自由ですし、「行きたくないから飲み会には参加しません」の一言で済みます。
飲み会を断れずに、毎回嫌々参加しているような弱い人間だからこそストレスが溜まるわけで、
公務員はブラックだ!とブログで書くことしか憂さ晴らしが出来ないでいる側の方にも問題があるように思えます。
⑤:世間からの風当たりが厳しい
公務員が人気職業になってからというもの、確かに公務員に対する世間の風当たりは年々厳しくなっています。
風当たりの強さはシンプルに、「安定・安泰の仕事をしている公務員への嫉妬やねたみ」ですが、そのストレスから「公務員はブラック」という主張をブロガーはしていることが多いです。
公務員の中には、そのような嫉妬やねたみのストレスに耐えられない人もいるかもしれません。
しかし、民間企業で働いていると別のストレスが山ほどありますので、個人的には「世間の嫉妬くらい別に・・・」といった感じなのですが・・・
仕事中、市民から絡まれるのは確かにウザイですが、プライベートでは親しい人以外に自分が公務員であることを公表しなかったら、やっかみとかの機会って減ると思います。
公務員ブロガーの言うブラックの基準が低過ぎる
ぶっちゃけ、公務員ブロガーの言う「公務員はブラックだ!」という主張のハードルって低すぎませんかね?
⑥:選挙の時の労働時間が10時間を超える
公務員がブラックだと騒ぎ立てるブロガーというのは「本当に現役の公務員だったり、公務員経験者なの?」と疑問に思う程、社会人としての意識が低かったりします。
公務員の仕事がブラックである理由の1つに「選挙の時の労働時間が10時間を超える」がありますが、そもそも選挙って年に何回ありますか?
選挙って自身の市町村や都道府県で行われない年の方が多いんです。
それに、仮に選挙が年に1回あったとします。
年に一度土曜日、もしくは日曜日に出勤して10間働くだけでブラックだ!などというのは少々ブラックの基準が低いのではないでしょうか。
ブラック自慢をするつもりはありませんが、私が以前働いていた民間企業のブラック具合については、以下の記事で紹介していますので合わせて読んでみてくださいね。
特別忙しい部署でなければ、週の大半は定時で帰り、土日も休みで、年休も使える。
そんな労働条件に慣れてしまっているから、たかが年に1度の選挙での週末出勤で「公務員はブラックだ!」という発想になるのだと思います。
⑦:災害時に家に帰れない
近年ゲリラ豪雨は日本各地で頻繁に発生し、地震は震度5クラスがしばしば起きています。
公務員はこのような自然災害が起きて警報が発動されると、帰宅後や土日であっても出動して自分の職場、部署で待機する必要があります。
この自動参集と呼ばれる緊急出動に関して愚痴ってる所を見ると、おそらく「公務員はブラックだ」と煽ってるブロガーは土木課の職員の可能性が高いです。
自然災害の緊急時は職員全員が召集されるのではなく、例えばゲリラ豪雨が降って大雨警報などが発動されて呼び出されるのは土木や下水道部局の職員です。(自治体によって出動のルールは違いますが)
この緊急出動は頻繁にあると確かにしんどいです。
ただしポジティブに考えるとすれば、夜中は残業代の単価が高いので給料の観点で言うと圧倒的にメリットだったりします。
そして、夜中働いて疲れたなら通常業務は年休を使って休んでも問題ありません。
これってブラックどころか、職員にとって働きやすい環境ですよね。
毎日起こる訳ではない大雨や地震時の出動が嫌で公務員辞めようなんてどうかしてますよね。
ブラックな民間企業に行くと毎日15時間とか普通に働かされますよ。
ちなみに、公務員の残業代やサービス残業があるのかについての話は、以下の記事で解説していますので合わせて読んでみてください。
エセ公務員ブロガーが勧める怪しい商材には気をつけろ
結局のところ、自称公務員ブロガーが「公務員の職場がブラックだ!」と煽って何がしたいのかと言うと、以下の通り。
- ただ単に注目して欲しい
- 本当の狙いはお金儲け
公務員ブロガーが必要以上に不安を駆り立てるのは、上記が狙いだったりするので注意が必要です。
「公務員はブラックだから辞めてフリーランスで働きましょう!」などとその気にさせて、起業ノウハウとかの情報商材を売りつけようとしているケースが本当に多いんです。
中には怪しくない物もあるのでしょうが、私が見てきた・聞いてきた中では99%怪しいといっても過言ではありません。
甘い話にはだいたい罠があるので注意が必要です。
公務員はブラック、もしくはオワコンと騒ぎ立てるブロガーの主張は、
- プログラミングは圧倒的に儲かる
- 1日3時間程度の労働でOK
- 月に100万円も夢じゃない
- セクハラもパワハラも皆無
- 仕事も自分主導で好き勝手にできる
上記の感じですが、このような仕事や職場は当たり前の離しですがどこに行っても無いと思った方がいいでしょう。
自称公務員ブロガーがたきつけるように、自由に働いて生きていくには「自分で仕事を立ち上げてフリーランスで生きていく」というのが理想なのかもしれません。
ただしフリーランス(自営)で食べて行くとなると並大抵の能力、努力ではやっていけません。
自分に自信があり、起業してひと旗挙げたい方はチャレンジしても構いませんが、世の中そんな能力があり、意識の高い人ばかりではありません。
ちなみに、日本は欧米と比べて自営率が低いというデータがありますが、これはどういう事かと言いますと、
一発勝負してダメだったとしてもセーフティネットが敷かれている欧米に比べ、日本では1度失敗すると2度と立ち上がれないリスクが高いので、起業する人が少ないと言われています。
たまたま上手くいった人はブログやツイッターなどで声高にフリーランスの素晴らしさを説いていますが、
その影で成功者の何倍もの人が起業しても上手くいかず、再びサラリーマンとなり会社にすがる事を余儀なくされているということを忘れてはいけません。
ちなみに、公務員はオワコンという言葉に動揺する必要はないのですが、そのことについては以下の記事で解説していますので合わせて読んでみてくださいね。
まとめ
- 「残業が多い」→残業が多いのは一部であり、大多数は日に1時間も残業はしていない
- 「年功序列だから上司に何も言えない」→上司の言う事を聞きたくなければ自営業をするしかない。
- 「パワハラ、セクハラは当たり前」→パワハラ、セクハラにはとても役所サイドも敏感で、蔓延してるというのは話を盛り過ぎである。
- 「飲みが多い」→職場の飲み会が嫌なら行かなければいい。
- 「世間からの風当たりが厳しい」→身の回りの人に自分は公務員と明かす必要がない。世の中の風当たりなんて無視しとけばいい。
- 「災害時に家に帰れない」→全職員が出動する訳じゃないし、そもそも災害なんて年に何回もない。
- 「選挙の時の労働時間が10時間を超える」→選挙だって毎年ある訳ではない。
以上、安定は昔の話。公務員の仕事がブラックって本当?について徹底解説についてまとめてみました。
それでは最後に結論としましては、「公務員はブラックではないので安心して目指して下さい」ということ。
公務員を目指して日々勉強に励んでいるあなたは、「公務員はブラックだ!」「公務員はオワコンだ!」といった煽り記事に動揺していけません。
そしてこれからも公務員を目指してブレずに努力してくださいね。
そうすれば、あなたに明るい未来が必ず待っていますから。
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