もくじ
理不尽なクレームが日常になるという現実

公務員として働いていると、業務の一環として住民対応は避けられません。
窓口業務、電話応対、現場訪問
いずれの場面においても、「市民の声」に耳を傾けることが求められます。
しかし残念ながら、すべての声が「建設的」であるとは限りません。
中には明らかに筋が通っていない理不尽なクレームや、感情的に怒鳴りつけるだけの電話、1時間以上にわたる無内容な苦情、威圧的な態度を取る来庁者など、公務員は日々そうした対応に追われています。
しかもどれだけ誠意を尽くして対応しても、
といった暴言を浴びせられることもあります。
そのたびに心がすり減り、「自分は何のためにこの仕事をしているのか・・・」と自問するようになった方も多いのではないでしょうか。
心が折れる前に:あなたのストレスは「当たり前」ではない

まず伝えたいのは、
ということです。
理不尽なクレームに心を乱されるのは当然です。
決して「公務員だから我慢しなければならない」「住民の声を全部受け入れるべき」と自分を追い込まないでください。
実際、クレームの内容が公共サービスの改善につながることもあります。
しかし、そうした声と個人への攻撃や人格否定を含む「ただの八つ当たり」との間には明確な違いがあります。
あなたが今感じている疲弊感や無力感、怒りや不安は、「社会のために働く」という誇りを持つ人ほど強くなるものです。
真面目で、責任感の強いあなたほど理不尽さに耐えることが難しいのです。
「苦情対応ができて一人前」などという空気に押しつぶされる必要はありません。
感情を抑え込まず、「自分が抱えているストレスを正当に認識すること」こそが、回復の第一歩になります。
ストレスと向き合うためにできること

①:自分の中に「線引き」を持つ
理不尽なクレームをすべて真に受けていては心が持ちません。
まず大切なのは、
と切り分けることです。
相手の怒りの矛先が「制度」「仕組み」「行政のあり方」に向いていると分かれば、少しだけ気持ちが軽くなります。
「自分を否定された」と受け止めてしまうと、必要以上にダメージを受けてしまいます。
②:冷静に受け流す「技術」を身につける
すべての言葉に対して完璧に答える必要はありません。
あえて無言で間を取る、同じフレーズを繰り返して相手の勢いを削ぐ、「こちらでは判断できない」と事実ベースで返すなど、冷静な対応の技術を身につけることで、心理的負担を軽減できます。
また、「この対応は演技だ」と割り切って接することで、感情を過剰に動かさずに済むようになります。
心の中で「これは舞台だ」「自分は役者だ」と思って演じるのも、一つの防衛手段です。
ちなみに、これは私がストレスの場面に出くわした時なんですけど、そんな時は心の中で、
と思うようにして少しでも心を乱されないように心がけていますwww
③:信頼できる同僚と悩みを共有する
クレーム対応は孤独になりがちです。
と思い込んでしまうと、どんどん内向きになります。
そんなときは、信頼できる同僚や上司に、「こんなクレームがあって、正直つらかった」と打ち明けてみてください。
話すことで気持ちが整理され、「自分だけじゃない」と思えるだけでも救われるはずです。
また、苦情への対応マニュアルや、過去の対応事例を職場内で共有することも有効です。
チームで対応し、ノウハウを持ち寄ることが組織としてのストレス対策にもつながります。
④:「心のセーフティネット」を外に持つ
職場内でどうしても話せないことは、外の世界にセーフティネットを持つことも大切です。
家族、友人、SNSの趣味アカウントなど、自分の存在が否定されない場所を確保しておくことは、公務員に限らずすべての職業人に必要な心の栄養です。
中には、専門のカウンセリングを受けることで心を整えている人もいます。
心理的なダメージは無理に自力で克服しようとするより、第三者の手を借りた方が回復が早い場合もあります。
⑤:「異動」という選択肢を持っておく
どうしてもクレームの多い部署で働き続けることが難しいと感じた場合は、異動希望を出すことも視野に入れてください。
長期的に健康を損なう前に、環境を変える選択を取ることは、キャリアの自衛手段です。
自分の適性や得意分野を整理し、
「○○の経験を活かしたい」
「□□分野で貢献したい」
といった前向きな異動希望の出し方をすると、上司や人事にも納得されやすくなります。
「誠実なあなた」であることを、どうか誇ってください

理不尽なクレームに怒りや悲しみを感じるのは、あなたが誠実に仕事をしている証拠です。
「感情を持っていること」そのものが、組織の中で大切な存在であることの表れです。
そして誰かの感情に巻き込まれながらも崩れずに立ち続けている自分を、どうか認めてあげてください。
住民のすべてに感謝されることは難しいかもしれませんが、あなたの仕事は確かに誰かの暮らしを支えています。
これからも公務員としての誇りを失わずにいるために。
まずはあなた自身の心を大切にしてください。
少しずつでも肩の力を抜いていけるよう、一緒に工夫していきましょう。
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