もくじ
公務員志願者が減少し、新規職員の質が低下している現状
近年、公務員志願者の減少が全国的に問題視されています。
少子化の影響に加え、給与の伸び悩みや労働環境の厳しさが敬遠される要因となり、多くの自治体で倍率の低下が顕著になっています。
かつては10倍以上の高倍率だった自治体でも、現在は2~3倍程度に下がり、中には定員割れを起こすケースも増えています。
結果として、
「誰でも受かる」
「能力が低くても採用される」
という状況になり、新規職員の質の低下が現場で深刻な問題となっています。
⚠仕事を覚えようとしない
⚠言われたことしかやらない
⚠メンタルが弱くすぐ辞める
といった新人が増え、指導する側の負担は年々増しています。
特に、経験豊富な先輩職員や上司にとっては指導のストレスが大きくなり、公務員という職場の魅力がさらに低下する悪循環に陥っています。
これから新規職員の質の低下はさらに深刻化する?
この傾向は今後さらに悪化する可能性が高いです。
1. 志願者減少の加速
少子化の影響で若年層の人口が減る中、民間企業は給与アップやリモートワークの導入など、若者にとって魅力的な働き方を提供しています。
一方、公務員の給与は横ばいで、仕事内容はと言えば古臭いハイテクのハの字もないような業務ばかりで、副業禁止などの制約もあるため、若者にとって魅力が薄れているのが現状です。
特に、地方自治体では「地元に就職するなら公務員」といった価値観が崩れつつあり、今後さらに志願者数の減少が進むと予想されます。
2. 採用基準の緩和
志願者が減れば、当然ながら採用基準も下がります。
従来なら不合格になっていたような人材でも、「定員を埋めるために仕方なく採用する」といった状況になれば、現場の負担はますます増大します。
3. すぐ辞める新人が増加
「公務員は楽な仕事」という誤解を持って入職し、現実とのギャップに耐えられず早期離職する新人が増えています。
自治体によっては「採用しても3年以内に半数が辞める」といった事態も発生しており、新人の指導に時間を割いても、その努力が無駄になりがちです。
新規職員の質の低下に対して、上司・先輩公務員はどうすればいい?
このような状況の中で、指導する立場の上司や先輩公務員はどのように対応すべきでしょうか?
1. 「今の若手はこういうもの」と割り切る
まず大前提として、過去の「優秀な新人」を基準に考えないことが重要です。
時代が変われば、新人の価値観や仕事観も変わります。
「最近の若者は・・・」と嘆いても何も変わりません。
今の新人に合わせた指導を心がけることが必要です。
2. 教え方を工夫する
昔のように「仕事は見て覚えろ」というスタイルは通用しません。
具体的なマニュアルを作成し、業務の流れを分かりやすく伝えることが重要です。
また、オンラインでの資料共有や動画マニュアルの作成など、効率的な指導方法を導入するのも有効です。
3. こまめなフィードバックを行う
新人の成長を促すためには、こまめなフィードバックが不可欠です。
「やる気がない」と決めつけるのではなく、小さな成功体験を積ませることでモチベーションを高めていきましょう。
例えば、良い仕事をしたらすぐに「助かった」「ありがとう」と声をかけるだけでも、意欲が向上することがあります。
4. 早期離職を防ぐためのケア
「公務員の仕事は思っていたより大変だった」と感じる新人は多いため、適度にフォローし、メンタルケアを行うことが大切です。
仕事の楽しさややりがいを伝え、「この職場で頑張ろう」と思える環境を作ることが重要になります。
5. 「使える人材」を見極めて育てる
全員を一律に指導するのではなく、「伸びそうな人材」を早めに見極め、重点的に育てることも大切です。
全員に同じ労力を割くと、努力が報われないことも多いため、ある程度「見込みのある人材」にリソースを集中することも戦略の一つになります。
まとめ:新規公務員の質の低下について
公務員志願者の減少に伴い、新規職員の質の低下が現場の大きな問題となっています。
今後、この傾向はさらに深刻化し、採用基準の低下や早期離職の増加が進むことが予想されます。
しかし、上司や先輩職員が適切な指導を行い、新人の特性に合わせた教育を工夫することで、負担を軽減しながら人材育成を進めることは可能です。
「昔の基準」を押し付けるのではなく、今の新人に合わせた指導法を考えることが、これからの公務員組織には求められています。
指導する側にとってはストレスの多い状況かもしれませんが、適切な対応を行うことで、現場の負担を少しでも軽減し、より良い職場環境を作ることができるでしょう。
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