新型コロナウイルスの感染拡大により、世の中がヤバイ状況になってますね。
はじめのうちこそ「コロナウイルスはインフルエンザみたいなもの」という楽観的な意見が多かったものの、今ではその猛威に世界が震え上がっています。
そして経済面でも多くの専門家が次のように述べています。
コロナショックはリーマンショックと同ランク、もしくはそれ以上の経済的打撃になる。
もうかれこれ10年以上の前に起こったリーマンショックですが、そのときに安定の象徴である公務員の給料やボーナスはどうなったかご存知ですか?
本文では、
- リーマンショックの時、公務員の給料はどうなった?
- リーマンショックの時、公務員のボーナスはどうなった?
- リーマンショックの時、公務員の退職金はどうなった?
について解説しています。
結論から言いますと、公務員の給料は平均して3%の下げ。
そしてボーナスは年間で3.9ヶ月なので、前年比で0.3ヶ月のマイナスとなりました。
この記事を書く私は、15年以上政令指定都市で働いていた元公務員。
就職氷河期ドンピシャ世代で、ライブドアショック、リーマンショックと、様々な経済ショックを公務員時代に経験しています。
本題の結論は出てしまいましたが、リーマンショックにおける給料の変化の話を詳しく解説していきますので、ぜひ記事の最後までお付き合いください。
リーマンショックの時、公務員の給料はどうなった?
まず最初にリーマンショックについて軽くおさらいです。
リーマンショックはアメリカ発の経済恐慌でして、その影響は次の通りです。
日経平均 | 18300円 → 6994円 |
米ドル円 | 124.15円 → 75.54円 |
金(ゴールド) | 3363円 → 2104円 |
ニューヨークダウ | 14198ドル →6470ドル |
ニューヨーク原油 | 147.27ドル → 33.2ドル |
上記のように、株・為替・金・原油といったもの全てが総下落。
まさに総悲観といった具合でした。
では、このような世界恐慌のときに公務員の給料(月額基本給)がどうなったかは以下の通りです。
課長級以上 | 7%の引き下げ |
主任・課長補佐級 | 5%の引き下げ |
中堅(30代) | 3%の引き下げ |
若手(20代) | 1%の引き下げ |
職員全体で見ると3〜5%、月額基本給が引き下げられました。
月額基本給30万円の職員の場合、9000円の引き下げで29万1000円といった感じです。
当然、月額基本給が下げられるとボーナスだけでなく、毎月の残業代にも反映するので、年収で見ると「まぁまぁ下がったなぁ」といった感じでしたね。
とはいえ、ニュースでは日本でも会社が潰れたとか、失業した人がたくさんいるとのことでしたので、それに比べると全然マシ!というのが率直な感想でした。
リーマンショックの時、公務員のボーナスはどうなった?
次はボーナスについてですが、リーマンショック(2008年)の前後も合わせて見てみましょう。
2006年 | 4.2ヶ月 |
2007年 | 4.1ヶ月 |
2008年 | 4.1ヶ月 |
2009年 | 4.2ヶ月 |
2010年 | 3.8ヶ月 |
自治体によって多少前後しますが、私が働いていた市役所では、リーマンショック発生年度と比較すると、そこから3年かけて0.3カ月分ボーナスが下がりました。
公務員のボーナスや給料は民間の動向から遅れて反応するというのを体現しているデータですね。
リーマンショックの時、公務員の退職金はどうなった?
最後に退職金についてですが、給料やボーナスと同様、退職金はリーマンショックが起きてすぐに引き下げられるのではなく、段階的に下げられていきました。
具体的な数字ですが、約400万円を段階的に引き下げられていきました。
公務員の退職金も民間企業に準ずるという大義名分があります。
なので、リーマンショックで退職金が減らされた、もしくは無くなった会社が多数あったため、公務員の退職金もそれに応じて減額を余儀なくされました。
ちなみに今現在、公務員の退職金は47.709ヶ月分となっています。
※自治体によって若干の誤差あり
給料とボーナスは景気が回復したらそれに応じてまた引き上げられるので、今回のコロナショックで下げられるのは仕方ないかなと思えるのですが・・・。
退職金は一度引き下げられるとほぼそのままなので、これ以上下げられるとぶっちゃけ厳しいですね。
まとめ
- リーマンショックで公務員の給料は平均3〜5%の引き下げ
- リーマンショックで公務員のボーナスは0.3ヶ月分引き下げ
- リーマンショックを引き金に公務員の退職金は400万円の減額
リーマンショックにおける公務員の給料・ボーナス・退職金についてまとめました。
今回の新型コロナウイルスの騒動では、必ず世界的な不景気がやってきます。
そうなるとリーマンショックの時と同様に、公務員の給料やボーナスは引き下げられるのがほぼ確実だと思います。
とはいえ、仕事を失う心配はありませんし、給料とボーナスは何年かかるか分かりませんが、景気が回復すればいずれ元に戻ります。
それまではジッと我慢して、節約するなり別の収入の柱を立てるなり、個人で出来る最大限の努力・工夫をしてみましょう。
というわけで今回は以上になります。
記事の最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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