「公務員の世界でもコネ採用ってホントにあるのかな・・・?」
「もしコネ採用があるのなら一生懸命勉強しても意味無いのかもしれないな・・・」
今も昔も変わらず噂されるコネ(縁故)採用があるか否か。
公務員になりたくて猛勉強してる人からすると、コネ採用なんて噂だけであって欲しい。
そう思うのは当然の事だと思います。
本文では、
公務員試験にコネ採用(縁故採用)は本当にあるのか?
について解説しています。
元公務員で人事事情に割と詳しい私の目から見た「公務員のコネ採用事情」について、赤裸々に語っていきます。
もくじ
公務員試験にコネ採用は無い!とは言えない
結論から言いますと、公務員試験の採用においてコネ採用は「あると考えるのが自然」です。
「あいつをコネで合格させよう!」なんてやり取りを実際に見たわけではありませんが・・・
「この人はコネ採用で入って来たんだろうな」というのは、この業界で何年も働いていたら何となく解ります。
私が働いている政令指定都市でも、コネ採用の匂いを感じることがあります。
では具体的にどのような時にコネ採用を感じるかについて、次の章で説明していきます。
ちなみに、当たり前の話ですがコネが無いなら勉強して正々堂々と公務員試験に合格するしかないのですが、公務員試験に合格するには予備校を利用するのが近道です。
これから利用しようと考えている方のために、下記で私が自信を持ってオススメする公務員予備校を紹介しています。
これってコネ採用じゃないの?【政令指定都市編】
私が日々働いていて「この人コネじゃないの?」と、感じたことについてお話します。
10年以上前から公務員が人気職業になり、行政職は非常に高い倍率になっています。
このハードな競争を勝ち抜いた人だけが公務員になれるので、さぞかし優秀な人材ばかり採用されてるのだろうと思いますよね?
しかし実際には「えっ!?こんな奴よく役所に入ってこれたな!」と、ビックリするほど残念な職員がいます。
コミュ力が低すぎる人
これは私の同僚ですが、コミュニケーション能力が著しく低く、挨拶もまともに出来ないような職員がいます。
ちなみに、その彼の基本スペックは以下の通り。
- 挨拶すらまともに出来ない
- 不良、もしくは勉強ができない人しか行かないような底辺高校卒
- 人の言うことを聞かない
この公務員人気全盛の中で、著しく偏差値の低い高校から採用試験に合格しているのも疑問ですが、さらに彼が周りを驚かす行動はこちらです。
近年、市役所の建物の中は完全禁煙ですが、彼は堂々とタバコを吸い始めたのです。
さらに、注意をしても同じことを繰り返すので周りもあきれ果てていました。
常識が無い、仕事は出来ない、コミュニケーションも下手、と3拍子揃いに加え、言うことだけは一丁前。
正直、彼以外にまともな受験者がいなかったとは考えられないので、おそらくはコネ採用なのは間違いないでしょう。
試験に遅刻したにも関わらず合格
「これは間違いなくコネ採用に違いない」と、疑わしきケースがもう1つあります。
数年前に入って来た職員の話なんですが、この人もまずコミュニケーション能力が欠如していました。
そして上司から言われた事をやらない問題児で、その噂話は当時部署の違う私の所まで流れてくる程でした。
では、なぜその人がコネで入ってきたと周りから思われるかには、決定的な理由があるんです。
彼が受けた採用試験の時の話です。(※一緒に試験を受けた彼の同期に聞いた話です。)
彼はなんと2次試験の面接に遅刻してきました。
なので周りの受験者は、「やった!これで1人消えてくれたラッキー♪」と心の中で喜んだようですが・・・
そして2次試験に遅刻して来ただけじゃなく、その後の集団討論で彼は一言も喋らなかったようです。
これは弁明の余地無しでコネ採用ですね。
ていうか、コネがあると採用試験に遅刻して来ても合格できるんだ・・・と、ある意味カルチャーショックでしたね。
これってコネ採用じゃないの?【田舎の市町村役場編】
人の目が多い政令指定都市のような大規模の市役所でもこのような有様です。
では、人口が少なく規模の小さい自治体でもコネ採用はあるのでしょうか?
次は私の中学時代の友人の話をしたいと思います。
私の中学時代の友人は当時から成績はあまり良くなく、高校も偏差値の低い高校へ進学しました。
そして成人式で久しぶりに会って話をした時のことです。
彼は地元の人口10万人くらいの市役所の職員として働いていると言っていました。
公務員試験に合格できるような人のいない、偏差値の低い高校に進学した彼が公務員になれたのには、ある秘密があります。
それは、彼の親戚には入庁した自治体で市議会議員をやっている親戚がいたからです。
学力が低い × 親戚に市議会議員 = コネ採用
たったこれだけでコネと決めつけるのは良くないとは思いますが、市議会議員に頼むというのはコネ採用あるあるですからね。
彼が入庁した自治体は人口10万人程度なので、市役所の採用人数もそれほど多くありません。
なので、お世辞にも優秀とは言えないあの同級生が狭き門である市役所に自力で入るとなると・・・なかなか至難の技でしょう。
規模の小さい自治体ほどコネ採用が多い
世間一般的によく言われるのは、規模の小さい自治体ほどコネで採用している割合が高いということ。
ではなぜ規模の小さい自治体ほどコネ採用が多いのでしょうか?
それは、人口の少ない市町村ほど体質が閉鎖的なので、出所のハッキリしている人を採用したがっているという理由からです。
これはあまり知られていませんが、公務員試験に合格して採用が決まると色々な書類を提出するのですが、その書類の中には自身が執行猶予中で無いことを証明する物を提出しなければならない自治体もあります。
ちなみに、私が働いている市役所でも入庁前にその書類を提出しました。
警察などの公安系はもっと厳しく、本人だけじゃなく親類に直近で犯罪や交通違反を犯した者がいる場合でも落とされるようです。
こういったことから、役所サイドとしては素性の知れてる人間であれば安心して採用できるという思惑があります。
犯罪者が近親にいるような人を採用して、後々トラブルに発展する面倒を避けたいという思いは当然あるでしょうからね。
当たり前の話ですが、部署によっては市民の納税額や年収などの個人情報が丸分かりなので、しっかり管理出来るようなきちんとした人をなるべく採用したいわけです。
ちなみに、コネ採用とかの話を聞くと「公務員の今後はどうなんだ・・・」と心配な方もいると思いますが、そのことについては以下の記事で解説しています。
これってコネ採用じゃないの?【技能労務職編】
市役所の職員には技能労務職と呼ばれる、いわゆる単純労働をする職員もいます。
学校の用務員やゴミの清掃などの職員がこれらにあたります。
この技能労務職というのは公務員の中でもマイナーな仕事であり、多くの自治体では新規採用を止めて徐々に民間委託しています。
長い間技能労務職の新規採用をしていない自治体が、ある年に突然新規職員を採用したらそれはコネじゃないのかなと私は思います。
職員の数が少ない技能労務職と言えども、政令指定都市クラスの自治体では毎年退職者が出ています。
退職者が出ているにも関わらず新規採用をしていなかったということは、「技能労務職員を徐々に減らしていき、段階的に民間委託していきたい」という考えがあるはずです。
なのに突然新規採用をするということは・・・「誰か採用しなければならない人がいる」と考えるのが自然だと思います。
ここまで話してきた内容はあくまで私の見解です。
実際にコネ採用の話を役所サイドから聞いたことはありませんが、火のないところに煙は立たずというように、噂も本当の可能性も十分にあります。
コネ採用はあったとしてもほんの一部
ここまで「コネ採用なんじゃないか」というケースをいくつか紹介してきました。
私は今までの公務員のキャリアの中で数百人もの職員と仕事をしたり、知り合いになりました。
その中で「この人はコネで入ったに違いない」と思う人はほんの一部です。
ほとんどの人が自力で採用試験を突破してきたはずです。
なので、「せっかく公務員試験に向けて頑張ってるのに結局採用されるのはコネがある奴か・・・」と、モチベーションを下げる暇があったら勉強すべきですね。
ちなみに私はコネなど一切ありませんでしたが、地元の政令指定都市から縁もゆかりもない他の自治体の試験も合格してきました。
コネ採用されている人の方がレアケースなので、あまりコネ採用のことなど考えずに自分の力を信じて頑張っていきましょう。
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