4月から新しく社会人になる方、または転職してイチから新しい会社で働く事になった方。
この記事にたどり着いたということは、新人研修で登山をやらされることになっていませんか?
実は登山を研修で行うのはあなたの会社だけではありません。
近年、新入社員研修で登山を行う企業が増えていますが、かく言う私も新卒で入社した建設会社の新人研修で登山を課せられました。
そんなわけで、
本文では、
・企業はなぜ新人研修で登山を取り入れるのか
・研修登山をして得られるものは何か
について解説しています。
これから新人研修で登山をしなければならないあなたのために、本記事では実際に研修で登山を経験した私が、新入社員研修での登山についての体験談をしていきたいと思います。
企業はなぜ新人研修で登山を取り入れるのか?
根性を鍛えるためくらいにしか思えない登山研修ですが、企業側が新人研修で登山を行う狙いは以下の通りです。
- 座学だけでなく、体を使った研修も行いたい
- 肉体的、精神的に苦しい登山を通じて学生気分に渇を入れたい
- みんなで山頂まで登ることで協調性や一体感を養わせたい
新人はまだまだ学生気分のままでいる人が多いので、結局は精神論のために登山を行う企業が多いということですね。
ちなみに、私が入社したブラック企業では登山の準備段階として、当日5kmも歩かされました・・・。
私は結果的に1年も経たないうちに会社を辞めることになるのですが、それについては以下の記事で解説しています。
登山をすると何か得られるものがあるのか
では次に、登山をすると新人にとって何か得られるものがあるのか?について考えていきたいと思います。
私が新人研修で登山を行った際に、「登山を行うことで得られる効果はこれだ!」と、上司からドヤ顔で言われたのは以下の5つのことでした。
- 我慢強くなる
- 協調性が育まれる
- コミュニケーション能力が向上する
- 計画性が育まれる
- 連帯感が生まれる
本当にこのような良いことばかりが得られるのかどうかについては、以下で私の体験談を踏まえながら解説していきます。
①:我慢強くなる
登山と一言で言っても、「どのくらいの規模の山に登るのか」や「トータルでどれくらい時間や労力がかかるのか」次第で、疲労度は全く変わってきます。
仮に難易度が低い山とは言え、登山に慣れていない者にとっては、ある程度の忍耐を必要とします。
当たり前の話ですが、山はアスファルトやコンクリートのように整地されていないため、足場の悪い傾斜のある山道を登っていかなければなりません。
その道中では、
- 汗をかいて不快ににる
- 足や腰が痛くなる
- 重たい荷物を背負って肩や腰が痛くなる
- 登山が憂鬱で寝付けず、寝不足
- 喉乾き、空腹も感じる
上記のように、控えめにいっても辛さしかないですね。
オフィスの研修であればトイレに行きたくなったらすぐ行けますし、傾斜を登り足が痛くなる事もありません。
しかし登山となると話は別です。
確かにこのような苦痛に対しては我慢強くなるかもしれませんが・・・
しかし、たった一度の研修で山に登ったくらいで「我慢強さ」が身につくとは到底思えません。
実際に、過酷な登山を経験した私が会社のブラックさに耐え切れずに1年も仕事を続けることができなかったのですから。
意味ナシですね。
②:協調性が育まれる
私が思うに、「協調性」というのは生まれ持ったものではないかと思います。
というのも、一匹狼気質の協調性がない人や、空気が読めずにいつも場を乱すような人が登山したからといって周りと劇的に調和するでしょうか?
登山研修のたまもので新入社員全員が協調性を培ったのではなく、もともと協調性のないマイペースな人は入社試験の段階である程度ふるいにかけられだけかなと。
強制的な集団行動を行ったり、連帯責任のような罰を与えることで協調性を学ばせるという方法はよくあると思うのですが・・・
あれは決して「厳しくした結果協調性が育まれた」訳ではありません。
ムチを使う事で強制的に言う事を聞かせているにすぎません。
そのような厳しい状況から開放されれば協調性の無い人は、またマイペースな人に戻ります。
③:コミュニケーション能力が向上する
登山を通じてコミュニケーション能力の向上が図れると私の元上司は言ってましたが・・・
そもそも素人が登山中にコミュニケーションを取る余裕なんてあるでしょうか?
私が新人研修で登山をさせられた時は、あまりの過酷さにみんな黙って、ただ足元を見つめながら無言で登っていました。
会話どころか疲れからイライラし、終始殺伐としてた記憶があります。
なので、「登山をすればコミュ力が育まれる」は、とんだ思い違いですね。
また、協調性同様コミュニケーション能力こそ、個人の才能ではないでしょうか?
少し話しが脱線しますが、この世で一番武器になる能力はコミュ力だと私は常々思っています。
一部の専門職は別として、世の中の大半の仕事はコミュニケーション能力さえあれば何とかなる。
そのような誰もがうらやむスキルである「コミュニケーション能力」が、たかだか登山をしたくらいで身につくなら苦労しませんよね。
④:計画性が育まれる
新人研修で登山をやらされる際に、会社側から行われたことは以下の感じ。
- 研修の為に集められる
- 登る山を指定される
- 服装や持ち物も事前に指示がある
- 山頂に登るまでのルートは着いていくだけ
上記を見れば気がつくと思いますが、研修において最初から最後まで自分たちで計画したことなんて1つもありません。
持ってこいと言われた物をただ持って来て、ただ登れと言われたから山を登っただけ。
ぶっちゃけ登山をしたからといって、計画性が育まれることはありませんでした。
計画性というものは自分でイチから組み立てて、実行することで始めて育まれていきます。
嫌々やらされる登山なんかよりも、友人とバーベキューでもした方がよっぽど計画性は身につきます。
⑤:連帯感が生まれる
では最後に、「登山をすると連帯感が生まれる」について考察していきますね。
やっとのことで頂上に到着!となれば、達成感から連帯感が生まれるかもしれません。
みんなで目標に向かって頑張るといった経験を積み重ねることで、連帯感やチームプレイが生まれるというのは分かりますが・・・
しかし、業種によっては一人で仕事をしたり、横の連携があまりなかったりもしますよね。
私が新卒で入社した会社では施工管理をしていたのですが、職人さんとの連帯感などを感じたことは一度もありませんでした。
来る日も来る日も写真を撮り、資材の寸法を測ったり、測量をしたりと、ただただ毎日ルーティンのように仕事をこなしてるだけなので・・・
そこに連帯感や達成感はありません。
なので、たとえ登山で同期と連帯感が生まれたとしても、その後の仕事で連帯感を再び感じることってないんですよね。
以上のことから、新人研修で登山を行うことで得られるメリットというのは「ほぼない」のかなと思います。
企業側からしたら「我慢強さ」やら「連帯感」などは後付けの理由で、本音は、「学生気分の抜けないやつらをいっちょシゴいてやるか!」といった感じなんですよね。
こんなことしなくても、1ヶ月も働いてたら勝手に学生気分なんて抜けるのに・・・。
ホント、時間と労力の無駄とはこのことですよね。
ちなみにここまで書いてきた通り、民間企業で働くのは辛さしかないのですが、そこからの脱出方法については以下の記事で解説していますので合わせて読んでみてください。
さいごに
あなたが入社した会社の研修で、もしも登山をやらされることになっていたら、その会社をいつでも逃げ出せるように心の準備はしておいた方がいいでしょう。
ちなみに、どんなに辛くても「3年はガマンして働くべき」なんて言葉もよく聞きますが、あれって何の根拠もないですからね。
しんどい仕事をガマンして続けていても得られるものは何もないですし、むしろ精神的に病んでしまって取り返しのつかないことになってしまうことも・・・
なので、「仕事が自分に合わない」と感じたら、決断を早めにした方が今後の人生をリスタートしやすいですね。
これらについての記事を最後に貼って、終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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