・社会人経験者採用ってどんな試験なの?
・倍率とか高くて合格するの難しそう・・・
このような不安や疑問、そして思いを解決する記事になっています!
多くの方が「経験者採用=ハードルが高い」と思っていますよね?
確かに多くの自治体の経験者採用枠は倍率が高く、合格へのハードルは高いものとなっています。
しかし、特別区の経験者採用はそうでもありません!
その根拠ですが、まずはじめに特別区の事務職の社会人経験者採用の倍率を見ていきましょう。
特別区 | 1級職の倍率 | 2級職の倍率 |
令和3年度 | 7.6 | 12.9 |
令和2年度 | 8.0 | 14.2 |
令和元年度 | 9.3 | 14.3 |
続いて政令指定都市や都道府県庁の事務職の社会人経験者採用の倍率です。
自治体 | 倍率 |
北海道庁 | 48.6 |
横浜市 | 20.5 |
名古屋市 | 20.2 |
大阪府庁 | 33.6 |
福岡市 | 52.2 |
上記を見れば一目瞭然、特別区の試験の倍率が低いのが分かると思います。
これにはいくつか理由があるのですが、主な理由としては、
- 地方の民間企業は待遇が悪い
- 特別区の社会人経験者採用は採用人数が多い
上記ですね。
なので、公務員になりたい人にとって特別区の社会人経験者枠は穴場の試験と言えます!
そんな特別区経験者採用試験ですが、他の自治体の採用試験と比べて少し特殊な方法で試験を行なっています。
特別区とは東京23区のことで、23区は独立していますが、こと公務員試験に関しては一括して行われています。
たとえば、「千代田区の公務員になりたい」とか「港区の公務員になりたい」といったように勤務地の希望があると思いますが、まずは一括して行われる「特別区の試験」に合格しなければいけません。
そしてその後、各区が行う「区面接」と呼ばれる試験に合格してやっと特別区の公務員になることが出来るわけです。
事前知識が無い人にとっては「分かりにくいなぁ・・・」といった感じだと思いますが、本記事で経験者採用の対策も含めて解説していきますので、ぜひ記事の最後までお付き合いください。
もくじ
経験者採用:試験区分と受験資格
試験区分
特別区の経験者採用には以下の区分があり、それぞれ受験資格が異なります。
・60歳未満
・職歴が4年以上ある人
・主に若手~中堅の社会人を対象
・60歳未満
・職歴が8年以上ある人
・主に中堅~ベテランの社会人を対象
・採用後は「主任」という役職からスタート
・ある程度、即戦力が求められる
・60歳未満
・職歴が12年以上ある人
・主に中堅~ベテランの社会人を対象
・採用後は「係長」という役職からスタート
・即戦力が求められる
どの級も試験日は同じで、試験内容もほぼ同じものとなっています。
受験資格
まず年齢ですが、上記でも触れた通り60歳未満(59歳以下)の人が対象となります。
たとえば、令和4年度の試験を受験する場合、公務員として働くことになる2023年(令和5年)4月1日の時点で59歳なら受験可能になります。受験時に59歳であればOKという訳ではないので注意が必要です。
特別区の採用スケジュール
特別区の採用試験はその他の自治体とは異なり、採用までの流れが少し特殊なのが特徴です。
ちなみに、合格までの流れをザックリ説明すると以下の通り。
- 特別区採用試験の受験申込
- 特別区採用試験を受験
- 特別区採用試験に合格
- 各区面接の受験
- 各区面接の合格(内定)
上記を見れば分かる通り、特別区が行う試験と各区が行う試験の2つに分かれています。
つまり、特別区が行う試験(1次と2次試験)に合格するだけでは、まだどこの区の職員になるか決まらないということです。
区面接と呼ばれる試験によって、どこの区の職員になるかが決定します。
では、令和4年度の合格までのスケジュールを見ていきましょう。
◆6月23日
試験案内・申込書の配布、情報開示
◆6月23日~7月14日
受験申し込み
※原則インターネットによる申し込み
※この段階で希望する区を第1希望から第3希望まで選ばなければいけません
◆9月4日
1次試験
試験内容:教養試験・職務経歴論文・課題式論文
◆10月21日
1次試験の合格発表
※合格通知に2次試験の試験日や集合時間などの情報が記載されています
◆10月29日~11月6日
2次試験
試験内容:個別面接
◆11月18日
合格発表
◆11月19日~
区面接
合格順位・希望区などから、特定の区から面接の連絡がある
※受験者は自分で面接を受けたい区を選べないので、ただひたすら連絡を待つのみ
◆採用内定
面接を受けた区から採用内定連絡が来たら採用!
※もし面接試験で落ちた場合、別の区から再び面接の案内が来ます。
このように、特別区の採用試験に合格したあとにファイナルステージともいえる「区の面接試験」があります。
ちなみに、国家公務員試験の官庁訪問のように、自分から受けたい区を選ぶことはできません。
特別区の採用試験の順位をもとに、あなたにとって適切な区が選ばれ、その区からあなたのもとに連絡が来ます。
つまり、合格順位が高ければ第一希望の区を受けることが出来るし、合格順位が低ければ不人気だったり、あなたの希望する区へ行けない可能性が高まるということになります。
また、区面接で不合格になったとしてもまだチャンスはあります!
区面接で落ちた場合、また別の区の面接試験に受けに行くことになり、基本的にはどこかに採用されるまで面接を受け続けることになります。
特別区:職務経歴書について
特別区の経験者採用では、申し込みの段階で『職務経歴書』を書かなければいけません。
いわゆる「面接カード」のようなもので、志望動機や自己PR等を書く必要があります。
「面接カード」のようなものですから当然、書いたことが面接での質問に使われることになります。
なので、面接本番を想定して焦らずじっくりと丁寧に書かなければいけません。
ちなみに過去の職務経歴書での設問は次の通りです。参考にしてみてくださいね。
- あなたが特別区職員を志望する理由を、携わりたい職務と、その職務を通じて実現したいことを交えて記入してください。(320文字以内)
- あなたが、特別区が求める「自ら考え行動する人材」に当てはまる人物であることを、今までの職務経験をもとに記入してください。(320文字以内)
- 今までの職務経験の中で失敗の許されない状況に直面した際、それをどのように解決に導いたか記入してください。(320文字以内)
- 【1級職】今までの職務経験の中で、あなたがチーム(組織)として達成したことを、あなたのチームにおける役割や、どのようにチームに貢献したかを交えて記入してください。 (320文字以内)
- 【2級職】今までの職務経験の中で、あなたが部下や後輩の指導・育成にあたった際、最も重視した点を記入してください。 (320文字以内)
特別区:経験者採用の試験内容
これまでにお話したように、特別区の職員として採用が決定するまでは以下の3つの試験に合格しなければなりません。
そして、各試験に合格するための対策方法も紹介していきます。
- 1次試験
- 2次試験
- 区面接
①:1次試験
すべての受験者が受けるのがこの1次試験です。
教養試験・職務経歴論文・課題式論文の順番に行われ、1日ですべてを受験しなければいけないためなかなかハードです。
ちなみに、最も配点が高いとされているのが課題式論文で、ぶっちゃけ論文が出来る・出来ないで合否が左右するといっても過言ではありません。
それくらい超重要な試験となります。
教養試験
一般教養についての五肢択一式
①必須科目(30題)
文章理解(英文を含む)
判断推理
数的処理
資料解釈
空間把握
社会事情
②選択科目(15題中 5題選択解答)
人文科学 ・・・倫理・哲学、歴史及び地理
社会科学・・・法律、政治及び経済
自然科学・・・物理、化学、生物及び地学
一般教養についての五肢択一式
①必須科目(32題)
文章理解(英文を含む)
判断推理
数的処理
資料解釈
空間把握
社会事情
②選択科目(12題中 3題選択解答)
人文科学 ・・・倫理・哲学、歴史及び地理
社会科学・・・法律、政治及び経済
自然科学・・・物理、化学、生物及び地学
特別区Ⅰ類の試験内容とほとんど変わらない科目なので、スタンダードな公務員試験となっています。
とは言え、特別区Ⅰ類の採用試験よりも問題の難易度は低いので、深く勉強するのではなく、広く浅く勉強することが対策のコツとなります。
特別区に限らず、公務員試験というのは過去問や他の自治体の試験と似た問題を出題する傾向があるので、過去問を解いて知識を積み上げていく方法が最高の対策になります。
基本的には「過去問500」をはじめとした過去問集を解いていけばOKですね!
ただし、特別区の採用試験は論文の配点比率が高いので、教養試験の勉強はほどほどにしておき、全集中で論文対策するのがベストな合格戦略と言えます。
職務経歴論文
時間:1時間30分
一題必須解答
字数は1,200字以上1,500字程度
※減点を受けないためにも、出来れば文字数は1,300以上書きたいところ。
どのようなテーマで論文を書けばいいの?ですが、過去の職務経歴論文のお題は以下の通りです。
【令和3年度】
仕事における目標設定と振り返りについて、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分における立場として論じてください。特別区人事委員会採用試験情報より(http://www.tokyo23city.or.jp/saiyo/sikenmondai_r03/siken_pdf/kei/syokumu_ronbun.pdf)
【令和2年度】
仕事の優先順位について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分における立場として論じてください。特別区人事委員会採用試験情報より (http://www.tokyo23city.or.jp/saiyo/sikenmondai_r02/siken_pdf/kei/syokumu_ronbun.pdf)
かなり難易度が高そうな感じですよね?
基本的に、以下の2点が問われることになります。
- あなたの仕事への考え方
- あなたの仕事への姿勢
職務経歴論文では、これまでのあなたの職務経験をアピールしつつ、問われたテーマに対する解答を述べる必要があります。
よくある間違いとして、「ただ単に自己PRしてるだけの論文」を書く人がいますが、こうなってしまうと一発アウトになるので注意してください!
あくまで論文なので、問われたテーマについて論じる必要があります。
最初は何をどう書けばいいか分からないし、何が正解かも分からないので絶望を感じるかもですが、書き方のコツさえ頭に入れておけばスラスラ短時間で書けるようになりますよ!
課題式論文
時間:1時間30分
課題式(2題中1題選択解答)
字数は1,200字以上1,500字程度
※減点を受けないためにも、出来れば文字数は1,300以上書きたいところ。
特別区の採用試験で最重要なのが課題式論文です。
ぶっちゃけ合格できるかどうかは、
論文の結果次第!
みたいなところがありますので、万全の準備をして試験に臨む必要があります。
ちなみに、過去の論文テーマは次の通りです。
【令和3年度】
2題中1題を選択すること。
1 インターネットを活用した誰もが利用できる行政手続に向けた取組について
2 持続可能な財政運営と区民サービスについて出典:特別区職員採用試験 (http://www.tokyo23city.or.jp/saiyo/sikenmondai_r03/siken_pdf/kei/kadai_ronbun.pdf)
【令和2年度】
2題中1題を選択すること。1 住民意識の多様化と自治体職員の役割について
2 若者の区政参加と地域の活性化について
出典:特別区職員採用試験 令和2年度試験問題(http://www.tokyo23city.or.jp/saiyo/sikenmondai_r02/sikenmondai_r02.htm#areaH)
2つのテーマの中から1つを選んで論述することになります。
また、毎年テーマは異なりますが、基本的に問われることは以下の2点になります。
- 行政と地域のかかわり
- 行政運営のあり方
これらは一見細かい知識が無くても書けるように思われがちですが、なるべくたくさんの行政の知識を有していた方が有利なのは言うまでもありません。
また、書いていくうちに論点がズレたり、そもそも論文のルールを知らない人も多いため、そういった人は軒並み試験に落ちているという事実があります。
そうならないためにも論文の書き方・テクニックを学び、模範解答から使いまわせそうなフレーズや施策を覚えることをオススメします。
模範解答集は以下のnoteなら過去17年分、合計34テーマの模範解答が掲載されています。
これ一冊あれば論文の構成が自然と身に付きますし、何より使い回せるフレーズがてんこ盛りなので苦手な人でも論文がスラスラ書けるようになります!
②:2次試験
1次試験に合格した受験者は、その後2次試験に進みます。
試験内容は「個別面接のみ」になります。
シンプルがゆえに、失敗が許されない一発勝負の試験となります。
面接試験ではあなたの人柄、職務経験、および職務に関する知識等について質問されることになります。
Ⅰ類採用や就職氷河期世代の試験と違って、職務経歴と職務に関する知識について問われるのが大きな特徴ですね。
とはいえ、難しい質問に身構える必要はありません!
あなたがこれまで仕事で培った経験や知識について、面接官に分かりやすく端的に話ができればOKです。
③:区面接
通常の自治体では最終試験に合格したら採用決定なのですが、特別区はさらに「区面接」と呼ばれる最終試験が実施されます。
あなたの希望と試験成績を総合して、もっとも適切な区から連絡が来ます。
ここで合格すれば、その区の公務員となることが決定します!
試験内容は区によって微妙に違いがあり、個別面接のみの区もあれば集団討論を行う区もあります。
特別区:経験者採用の倍率
特別区は日本で最も人気の高い自治体ですが、採用人数が多いため他の自治体に比べて経験者枠の倍率は低めです。
もちろん特別区のⅠ類採用に比べると経験者採用は倍率が高いですが、それでも他の自治体に比べたらはるかに低い倍率となっています。
特別区 | 1級職の倍率 | 2級職の倍率 |
令和3年度 | 7.6 | 12.9 |
令和2年度 | 8.0 | 14.2 |
令和元年度 | 9.3 | 14.3 |
まとめ:特別区の経験者採用
多くの自治体で社会人経験者枠は大変高い倍率となっていますが、特別区は採用人数が多いため比較的倍率は低めとなっています。
ですが、それでも10倍近くの競争率なので、しっかりと対策をしなければ合格することは難しいでしょう。
じゃあどうやって対策すればいいの?ですが、特別区の経験者採用に特化したノウハウはほぼ出回っていないのが現実・・・。
なので、いかに有益な情報を手に入れて、それを自分の身にしていくかが合否を分けます。
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あなたも知っていると思いますが、特別区の論文試験のテーマは難しい。
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合格できる論文を書くには、論文の書き方、構成の方法、自分の意見の入れ方を身につけてないといけませんが、
ここで『【特別区の論文攻略法】絶対に負けられない試験を制するパーフェクト解析術』を読まないと大変な思いをするでしょう。
ご存知かもですが、特別区は論文試験の比重がむちゃくちゃ高い。
今も昔もその採用システムはずっと変わらないでいます。
なのであなたが論文試験の対策方法を我流で身につけようとすると、予想以上に労力がかかります。
いや、むしろ頑張ってはみたものの結局上手くいかず試験本番で失敗する羽目になる。
これが多くの人がやってしまう失敗なんです。
考えてみてください。
我流で何とかなると思ってたけどなんともならず、年に一度しかチャンスのない採用試験に落ちてしまうことを。
「またもう1年勉強しなければない・・・」というガッカリな状況を。
「今年がラストチャンスだったからもう特別区の公務員になれない・・・」という絶望を。
そもそも、我流で身につけた論文の書き方が間違っていたら?
一瞬で論文が台無しになること間違いありません。
「論文はそこそこ点を取れればいい」
「教養と専門で点を取ればいい」
そう考える人もいるかもしれない。
たしかに特別区でなければその考えでもいいかもしれない。
でも、特別区は違うんです!
1次試験の配分を論文は6割を占めると言われているので、ぶっちゃけ論文に失敗すると即終了なんです。
途中で論点がズレてしまったり論文の構成が悪かったら最後、競争率の高い特別区の採用試験で不合格になる羽目になる。
そんな悔しい思いをあなたはしてもいいのでしょうか?
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この機会に行動を起こしてそうなって欲しいと心底願っています。
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特別区を目指す方へ!オススメの公務員予備校
これで経験者採用の面接試験はもう怖くない!