公務員が人手不足になる原因ってなんだろう。
人手不足の職場はどういった状況で働いているんだろう。
自分が置かれている状態と比較するためにも、他の自治体(職場)の状況を詳しく知りたい。
このような疑問にお答えします。
本文では、
- 公務員が人手不足になる4つの原因
- 人手不足になった公務員の職場の状況について
- 自治体の規模で職場を見るべき
について解説しています。
この記事を書く私は公務員歴15年以上。
これまで忙しい部署から暇な部署まで渡り歩いて来ました。
本記事を読めば、公務員が人手不足になる原因と状況が分かります。
結論から言いますと、人手不足の原因は「自治体の人口減少」「効率化が進んでいない」「上司の管理不足」「職員のモチベーションの低下」の4つです。
人手不足になった職場では残業が増えていきます。
1人が抱える仕事量も増え、年休どころか休憩すら取れません。
こういった状況だと優秀な人ほど辞めていきますよね。
それでは詳しく解説していきます。
公務員が人手不足になる4つの原因
冒頭でも触れましたが、以下の通りです。
- 自治体の人口減少
- 効率化が進んでいない
- 上司の管理不足
- 職員のモチベーションの低下
公務員の職場では、人手不足に悩まされているケースは珍しくありません。
理由はシンプルでして、バブル崩壊から30年以上、公務員が減らされているからです。
でも、公務員職場のリアルを見ていると「無駄な仕事が多いから人手が足りていない」と感じることもしばしば。
職員が少ないなりに仕事を進める方法はたくさんあります。
実践している自治体、部署も多いですが、まだまだ大半の自治体ではそういったノウハウを取り入れる視野がないのと、頭の柔軟さが無いので人手不足になります。
それ以外にも、職場の状況のリアルを見ないと分からない人手不足の原因がありました。
①:自治体の人口減少
ご存知の通り、多くの自治体では人口が減少しています。
人口が減れば税収が少なくなりますので、人件費削減のため職員の採用が減りますよね。
採用の数が減れば、どうしても公務員の職場は人手不足になります。
②:効率化が進んでいない
人手が足りていないのに、無駄なことばかりして効率化が進まずに仕事量ばかり増えるケースです。
私の勤めていた職場でも、非正規職員に仕事を任せるなどして職員の仕事が減るはずでしたが・・・新たな仕事をするはめになって結局仕事量は減りませんでした。
なぜそのようなことが起きるかというと、仕事が減ると不安な勢力が新たな仕事を作り出すために仕事量が減らないんです。
また、公務員の仕事は今でもハンコを押すなど「無駄なこと」をしているため、効率化はなかなか難しいというのが現状ですね。
③:上司の管理不足
管理職が人手不足を深刻に考えていないケースです。
- 職員が毎日残業している
- 管理職が現場の状況を把握していない
- 人手不足にテコ入れされることがない
いつだって困るのは一般の職員ですよね。
職場の労働環境が悪いのを改善するのが上司の務めです。
しかし、現実では職場の状況を把握していない管理職が多く、何でもかんでも現場に任せっきりの上司が多いのが事実。
管理まで現場に求めると、本来やらなくていい仕事が増えて、現場はますます人手不足の状況になってしまいます。
④:職員のモチベーションの低下
職員のモチベーションが下がると1人あたまの作業効率が低下し、結果として人手不足になります。
公務員の職場の良し悪しって、大半は人手が足りているかどうかで決まるんです。
人がいれば年休が取れますし、休憩も取りやすい。
だから多少残業があっても我慢できるんですよね。
逆に、人がいないと毎日残業することになりますし、年休を取るなんてとんでもない!と言われます。
そうなると公務員になった意味がないので辞めたくなりますよね。
人手不足になった公務員の職場の状況について
人手不足の公務員のリアルは以下の2点です。
- 人間関係が悪化する
- 残業が増える & 年休が取れない
①:人間関係が悪化する
シンプルに職員が疲れます。
イライラして人間関係が悪化し、負の連鎖で作業効率もどんどん下がります。
イライラがピークに達してくると、「人手不足なんだからミスがあったって知ったこっちゃない」と開き直るようになり、市民サービスの質はどんどん下がっていきます。
②:残業が増える & 年休が取れない
当たり前の話ですが、人手不足になると時間内に仕事が終わらないため残業する必要が出てきます。
また、年休なんてとてもじゃないけど取れない・・・といった職場の空気になります。
そもそも人手が足りないのですから、休むなんてもってのほか。
もちろん、全ての自治体や部署がこんな状態ではありません。
仕事量を減らす努力をしてくれる職場もあります。
ただ、公務員の職場は改革する風土がないため、人手不足を解消する流れにはなかなかならないのが実情です。
自治体の規模で職場を見るべき
人手が足りているかどうかは、入庁して部署に配属されるまでは分かりませんが・・・
自治体の規模は人手不足かどうかを判断する1つの材料になります。
- 採用が少ない自治体は人手不足の可能性大
- 財源が乏しい自治体は人手不足の可能性大
- 人口が少ない自治体は人手不足の可能性大
上記のような問題があるので、自宅から近いからといった理由で決めずに、自治体の規模で就職先は決めるのがベストですね。
ちなみに、就職してはいけない自治体を見極める方法は、以下の記事で解説していますので合わせて読んでみてくださいね。
まとめ
人手不足の自治体に入庁しても疲弊するだけです。
もう一度おさらいになりますが、公務員の職場が人手不足になる理由は以下の通りです。
- 自治体の人口減少
- 効率化が進んでいない
- 上司の管理不足
- 職員のモチベーションの低下
とくに地方の中核都市以下の自治体は地雷の可能性大ですね。
そのような自治体に入庁しないためにも、「どうやって人を集めているか」また、「自治体の財源」にも目を向けて将来性も考えるべきです。
というわけで今回は以上になります。
公務員になったのに人手不足で疲弊したくない・・・という方の参考になりましたら幸いです。
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