「公務員を減らすべき」
「公務員は給料もらい過ぎ」
なんて意見をよく聞くけど・・・実際そうなのかな?
公務員の現場は人手不足という声も聞くし・・・
実際の部分を聞いてみたい。
そういった疑問にお答えします。
本文では、
- 「公務員を減らせ」という考えが広まる仕組みとは
- 公務員を減らすと誰が得をするのかを考える
- 結局、公務員は減らすべきなの?→Noです
について解説しています。
公務員として15年以上のキャリアがある私ですが、結論から言うと公務員は減らすべきではないし、給料をもらい過ぎてもいないですね。
こういった背景の私が、「公務員は減らすべきなのか問題」に一石を投じますね。
「公務員を減らせ」という考えが広まる仕組みとは
理由は、「公務員バッシングの話題の方が、人々の関心を引きやすいから」です。
世の中はネガティブなニュースを欲している
2010年代あたりから、TVをつけるとネガティブな話題に溢れていますよね。
じゃあ何でそうなのかと言うと、視聴者の関心を引きやすいから。
言い換えると「視聴率が取れるから」です。
ちなみに、以下のサイトでネガティブな話題の分析結果が出ていますので貼っておきます。
少し考えると分かることですが、芸能人の話題でも「◯◯が結婚」よりも、「◯◯が泥沼離婚」の方が多くの人に読まれますよね。
公務員バッシングが好まれる理由
世の中が閉塞しているから、単純に誰かを叩いて憂さ晴らしをしたいから、といった感じですね。
人間は本能的に他人の不幸を好む
人を褒めるよりも、人をバッシングする方が気持ちいいからです。
公務員になりたいなぁと思った人は公務員叩きをしないと思いますが、世の中に不満がある人ほど公務員をねたみ、バッシングする傾向があります。
公務員の好待遇が許せない
そもそも、公務員を減らせという考えが広まる要因は「公務員が好待遇だから」です。
もし仮に、下記の感じなら公務員バッシングは起こらないと思います。
- 民間同様、終身雇用が約束されていない
- 景気に左右され、ボーナスが出ないこともある
- 退職金がわずかしかもらえない
- 45歳くらいでリストラされるリスクが高い
「公務員は決して好待遇ではない」と反論しても、その先に待っているのは更なる嫉妬だけですからね。
ちなみに、公務員はバブルが弾けたあたりからバッシングの対象にされがちですが、なぜバッシングが起こるかについては以下の記事で解説しています。
公務員を減らすと誰が得をするのかを考える
情報を別の側面から見るべきです。
「公務員を減らせ」という情報で得をするのは誰か?
1つの答えは「大手企業」だと思います。
マスコミは「公務員は人手不足」という情報を発信しない
マスコミのスポンサーは主に大企業ですよね。
なので、当たり前の話ですが、マスコミは公務員を称賛する情報は発信しないはず。
ご存知の方もいると思いますが、公務員と民間企業の間に待遇の格差が生まれると労働組合(社員)が騒ぎ出します。
大企業からすると、なるべく給料は上げたくないですからね。
それと、公務員が減ると自社に優秀な人材が流れてくる。
大企業にとって、公務員バッシングをすることはメリットしかないといったわけですね。
日本には341万人の公務員がいる
国家公務員が64万人、地方公務員が277万人、合わせて341万人の公務員がいます。
341万人と言われてもピンと来ないと思いますが・・・これは世界的に見るとかなり少ない部類になります。
ざっくり言うと日本は国民10人に対して1人が公務員ですが、中東の国とかだと国民の7割以上が公務員だったりします。
産油国と比較しても仕方ないけど・・・とはいえ、「公務員が多いから削減しろ」というのは少し暴論かなという気がします。
ちなみに、世の中に溢れる公務員叩きの声ですが、バッシングをする人たちは一体公務員の何が気にいらないのかを以下の記事で解説しています。
結局、公務員は減らすべきなの?→Noです
公務員は減らすべきではないですね。
なぜ公務員を減らすべきではないか?については、ちゃんと理由を3つ用意しています。
※私は公務員なので、その経験をベースにお話します。
- 景気が伸びているから
- 災害が増えているから
- そもそも人手不足だから
①:景気が伸びているから
アベノミクスにより2019年現在、景気は良くなっています。
こういう話をすると、「景気の良さなんて実感出来ていない」という方も多いかもですが・・・
とは言え、日本の株価は上昇していますし、日銀や年金が株を買って高景気を後押ししてくれています。
日経平均株価が伸びているということは、景気を図る上で何よりも大切なことです。
当たり前だけど、現代において働いた給料だけで豊かな生活をするのは難しいです。
理由は景気が給料に反映されていないから。
なので、投資してリスクを取っている人だけ景気の上昇の恩恵を受けれているといったわけです。
このように、景気が伸びている時こそ公務員を増やすべきでして、そのような背景の時代に「公務員を減らす」とか愚の骨頂ですね。
ちなみに、公務員は安定した給料をもらえるのでドンドン投資にお金を回すべきでして、その際に負けない投資方法については以下の記事で紹介しています。
②:災害が増えているから
大雨や地震といった自然災害は年々増えています。
最近の10年間の変化を見ると、1970年代に比べて、発生件数、被災者数ともに約3倍に増加しています。
▶︎世界の自然災害の状況
自然災害はこれこらも増えることが予想されているので、これからの未来は不安ですね。
記憶に新しいと思いますが、豪雨災害や地震による災害は全国各地で毎年のように起きており、その際に大きく活躍しているのが公務員です。
私は自然災害を直接経験していませんが、それでも2018年度は豪雨により土日や夜中に仕事に行く機会が何度かありました。
近年ボランティアの方々も活躍されてますが、何だかんだ先頭に立って頑張ってくれているのは公務員なので、人手を減らすと災害の時に回らなくなると考えた方がいいでしょう。
③そもそも人手不足だから
シンプルに「公務員の現場は人手が足りていない」ということ。
「そんな訳ない」と反論もあると思いますが、これが真実でして、私が勤める市役所も人手不足の部署の方が圧倒的に多いです。
もちろん部署によって違いますが、仕事量に対して職員の数が少ない部署の方が多数派だと思います。
ではなぜ人手不足かと言うと、就職氷河期あたりに公務員の採用を絞ったから。
ここ5年くらいは景気が回復して新規採用を増やしている自治体も多いですが、それでもまだ足りないですね。
まとめ
- 「公務員を減らせ」という考えが広まるのには理由がある
- 公務員バッシングの裏側を見るべき
- そもそも公務員は人手不足なので減らすべきではない
こんな感じですね。
世の中には公務員バッシングネタが多いですが、公務員を減らすことで公共サービスの質が落ち、結果的に国民に跳ね返ってきます。
なので、憂さ晴らし目的に公務員をバッシングするのではなく、物事の本質を考えるようにすることが大事です。
というわけで今回は以上です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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